土用 (旧暦 閏如月廿七日)

 
 『シン・ウルトラマン 空想特撮映画』
  円谷プロダクション TBR33095D


 発売日に入手。
 つか予約してたからね♪

 いやー。
 人の……と申しますかオイラの記憶って、いいかげんですわ。
 きちんと憶えてるつもりだったシーンのいくつかが順序入れ替わってましたから。(;^_^A

 あらためて観て、やっぱり面白いです。

「次はシン・セブン」を、という期待の声が巷に見受けられますが。
 それは無いと、あらためて思います。
 なぜなら、『シン・ウルトラマン』の中には『ウルトラセブン』の要素があれこれ詰め込まれているから。

 旧ウルトラマンがハヤタの遺体に憑依したのに対して。
 シンは神永の姿をコピーした(最終決戦前に神永の遺体が消えたので、そこで初めて融合したものと思われる)。
 これは、セブンが薩摩次郎の性格や姿をコピーしてモロボシ・ダンになったのと似ている(滑落する薩摩次郎をセブンが助けたので、その後も薩摩は健在)。

 神永=ウルトラマンと判明して以降の過特対メンバーの反応が、ウルトラ警備隊のそれと似ている。つまりウルトラマンに対してタメの仲間意識。
 まあ、正体バレ以降、政府に追われるあたりは、ウルトラマンメビウスの状況にも似てますが。

 神永(マン)とメフィラスが呑み屋で語るシーンは言うまでもなく。
 まさに、特撮好き以外にも周知されている“メトロン卓袱台シーン”のオマージュに違いなく。

 ゾーフィの最初の台詞、
「リピア……いや、地球での呼び名に従ってウルトラマンと呼ぼう」
 は、『セブン』最終前、体調不良に苦しむダンの心にセブンの上司が呼びかけた、
「340号……いや、地球での呼び名に従ってウルトラセブンと呼ぼう」
 と、まったく同じ。

 ここまでやるということは、庵野監督としては『シン・セブン』をやるつもりなど、少なくとも『シン・マン』制作の時点では皆無だと容易に推測できます。
『シン・ウルトラマン』は『ウルトラマン』だけでなく『ウルトラセブン』へのリスペクトでもあるのですから、わざわざ重ねて『シン・セブン』をやる意味などないのです。
 そんな金と暇があるなら『シン・宇宙猿人ゴリ』とか、やってほしい。思いっきりゴリを主役にしてスペクトルマンを脇役、何なら「公害怪獣を使って地球人に環境危機の警告を試みるゴリの邪魔をする」悪役にして♪
 それとも宣弘社の何かかな。何がいいかな。ケツ顎のシルバー仮面か、TV埼玉に“特撮アレルギー”を発症させたアイアンキングか、かなりマニアックな白獅子仮面か、巨大ロボ物のレッドバロンもアリか。光速エスパーは権利が複雑だから難しいかな。
 いや。東宝、円谷、東映と来てるんですから、もしも次の「シン」があるなら、そりゃピープロか宣弘社でしょ。