望、納めの薬師、針供養 (旧暦 霜月十五日)

 これもタイパの弊害か。
 統一感なしに次から次へと動画を並べ立てて、おちつきがないったら。
 じっくり一つのテーマで一時間とか、できんのかい。
 だから、民放はNHKに遠く及ばんのだよ。



 超常現象を冷静に科学的に考えるのか。
 あくまでオカルトちっくにセンセーショナルに扱うのか。
 それとも、バカバカしいと笑い飛ばす前提なのか。
 軸が終始ブレてます。

 防犯カメラに写った“蜘蛛子”さんや、“カオナシ”に見えたスカンクは、動画を専門家に観てもらう。
 一方、空に渦巻く雲と、その中心に入っていくUFO(?)は、オカルト・サイトの編集氏にコメントを求める。
 阿呆か。なんで気象とかCGとかの専門家に訊かない?
 ちなみに、あの“一反木綿”も虫か小動物でしょうね。あれも、なんで専門家に意見を仰がない?

 韓国のUFO研究家とか言う御仁は、もうネタですね。
 もともと、論理的にアプローチする欧米の研究者と違って、日本を含む東洋のUFO研究者ってのは感情で動きますからね。
 さらには、自分を売るために派手な演出どころか、場合によっては嘘まで平気で言う。
 あの人は純粋に、お金稼ぎのチューバーさんだと思います。
 ぶっちゃけ、私は日本のUFO専門家というのを信用してませんよ。でっち上げ本も何冊か掴まされましたし。ましてや大陸や半島なんて論外です。
 もちろん、欧米にもカネ儲け目的でフェイク情報を流す連中は多いですよ、残念ながら。だからこそ、今やネット上の不可思議動画は偽物だらけなんです。

 イエティとビッグフットは違います。一緒に語らないでください。
 ビッグフットは北米。
 で、イエティはヒマラヤです。さらに、現地では信仰的な意味もあります。
 信仰と言えば、北米ではサスカッチという存在が語り継がれており、ビッグフットとは微妙に違う。
 他に、中国の野人も有名かな。
 どうしても一緒くたにしたいなら雪男と呼称していただきたい。
 ああ。日本のヒバゴンは、さすがにネタだろ。妖怪としてなら山童とか山爺とかいるけどね。



 地球外生物(?)のミイラは、専門家の手に委ねられているだけに、引き続き興味深いのですが。
 発見者の口止めに来た政府関係者を名乗る連中の動きが回りくどく、何か腑に落ちません。
 口封じなら、脅迫だの娘の誘拐だの面倒なことせずとも、シンプルに“事故死”してくれればいいだけで。

 可能性1:
 大金を積んで発見場所を聞き出したバイヤーも政府関係者。
 わざと大金で裏切らせたうえで、娘の誘拐でダメ押しして口止めを徹底。

 可能性2:
 政府関係者を名乗る人間が、実はバイヤーの仲間。
 ミイラの発見場所を聞き出した後で、身代金の形で札束を取り戻した。
 この場合、バイヤー一味がミイラのことを知っていた合理的説明が難しい。

 可能性3:
 発見者すらもグル。
 何らかの意図で、ミイラを公表すべく動いたグループ(隠蔽に反対する一派)がいるのかもしれない。
 もしくは、ミイラそのものがフェイクで、最終的にUFO研究者に恥をかかせるのが目的というのもありえる。



 吸血生物の動画は……どうなんでしょ。
 失礼ながら、CG動画を作る環境とは思えないんですが。
 とは言え、アナログなフェイクとしても、着ぐるみにしては小さすぎる。
 逆に本物として。あの毛の長い生き物が、デザイン的にねぇ。捕食系が、自分の動きを邪魔するようなあんな長毛だろうかと小一時間。
 つか違う名前で呼ばれてたけど、あれってチュパカブラじゃないの?



 結論。
『何だコレ』と、いい勝負。
 つまり……もっと真面目にやってくれ!



 最後に。
 ときどき目を開く聖少女のミイラは有名ですが。
 生前に信仰深く、結果的に殉教した形ではありますが。
 あんなふうに遺体を衆生に晒されるのは、たとえ訪れる人皆が信仰心からとは言え、ご本人どう思っているのか。
 そこが気になりますし、教会の考えも理解に苦しみます。