二百二十日、一粒万倍日 (旧暦 葉月十六日)

「俺が世界スターになっている世界」

 ↑が、前の闘いで俺様主人公ギーツの願った世界……いやクズすぎるやろ(笑)。
 この時点で天道総司も門矢士も抜いたな。ある意味、斬新なスーパーヒーローではあります。

 実のところ、EDに出たテロップによって、ギーツの真意は推測できます。
「DGPルール」の曰く、

  最後まで勝ち残った者は、
  理想の世界を叶えられる。
  ただし 何事にも例外はある。

 肝心なのは最後の行。
 つまり、けっこうなリピーターらしいギーツは勝ち続けて願いを叶え続けることで、叶う願いのボーダーラインを探っているのではないかと。

 怪しいナビゲーター・ツムリによれば。
 敵の名は「ジャマト」。その正体不明のジャマトから街を守るために、仮面ライダーたちが競うデザイアグランプリが作られた……いやいやいや無茶苦茶に胡散臭いでしょ。
 そもそも「街」って言った。守るのは「街」と。街限定の闘い。確かに第一話でも今回でも光の鉄条網みたいなもので結界が張られ、その中でしか闘いは起こっていない。だからこそ第一話で、就活生と蕎麦屋の大将は襲われて、就活生のお姉さんは無事だった。
 世界の脅威と言うわりに限定的なんだよな。

 ズラリ集められた大勢のライダーたちは第一のミッションで、たった七名に絞られた。
 数字だけ聞くと過酷そうですが、第一回戦は雑魚敵を倒してドロップ・アイテムをゲットすること。なので、拾えなかった人が脱落ということで、死ぬことはなさそう。
 そうなんだよな。
 RPGとして考えたら、ビギナーにチュートリアルとして緩~いミッションで肩慣らししてもらうというのは正解なんですが……世界の脅威なんですよねジャマトって? なのに何? 先週の狩衣から変わって山賊っぽい格好のジャマトたちは少し転んだだけでアイテム落として逃げてくって。連中、ゲームに協力的すぎません?

 白服の執事っぽい人は、ギーツの部下でなく、ライダーたち皆をもてなすお仕事でしたとさ。
 その名はギロリ。
 ツムリだのギロリだのと、名前のモチーフが「目」なんだな。参加者を監視するってか?

 で、緊急事態でボスキャラ登場。
 緩かったアイテム探しから一転、ガチのバトルに。

 牛の人が
仮面ライダーはそうはいかない」
 と言ったので、一般人と違ってライダーは倒されると完全退場のようですね。
 つまり前回の人命救助を優先した消防士さんは…………。

 七人のライダーは、

 ギーツ(狐)
 タイクーン(狸)
 ナーゴ(猫)
 バッファ(牛)
 ギンペン(人鳥)
 ダパーン(大熊猫)
 メリー(羊)

 で、早速にペンギン面接官さんが、お涙頂戴の身の上話を置き土産にご退場。前回の面接シーンでの軽いお説教と併せて、理想を追うばかりの就活生に影響しそうで。
 うーん、やっぱりアイテム探しのステージでは相手が手加減してくれてた感、かなり強いんですよねぇ。
 ギーツやバッファがリピーターという時点で、公平なルールには程遠いし。
 あれこれ怪しさで満ち満ちてますこのデザイアグランプリ。

 リピーターもビギナーも装備無しからのスタート。龍騎ブランク体や電王プラットフォームみたく質素な姿で、弱そうですはい。
 で、ドロップ・アイテムで自分の武装を一つひとつ揃えていくシステムは平等と言えますがね、いちおう。

 ちなみに前回EDに出てた「デザイアグランプリ ルール」は、

  ドライバーとIDコアが届いたら、
  それは仮面ライダーへの片道切符。
  もう後戻りはできない。

 ということで。
 届いた時点で辞退できないっぽいなこれ。
 辞退できないどころか、せっかく優勝してデザ神になり願いを叶えても、すぐに次のグランプリが始まるなら、命がけで参加するメリットって小さくね?
 いや、ペンギン面接官の「息子の病気を治したい」みたいな願いなら、やる価値あるけど。
 でも、就活生の「世界平和」とかはペイしないだろ。実現しても次のグランプリで御破算になるんだから。

 というあたりで、やはりギーツはグランプリの真相を探ってるっぽいですね。
 北岡弁護士@ゾルダみたく、悪ぶっていながら慈善してたりだし。
 グランプリの偉いさんっぽいのも、ギーツを怪しんでるし。

 まさかとは思うけど。でも状況証拠からすると。
 デザイアグランプリのトップと、ジャマトのトップとは、裏で繋がってたりしてねぇ。
 でも、それやるとマスターロゴス、赤石長官に続いて三年連続になっちまうんだよなー。
 だから、違うと思いたい。

 雰囲気からしますと。
 4クールの期間中で、何度も世界が再構築されそうに思います。
 順当に考えると1クール1グランプリですが。意外と1クールの間に二、三回開催されたりしてね。