(旧暦 葉月十四日)

『何だコレ!? ミステリー』は日本史も扱ってくれるので目が離せません。
 んが。

 この番組だけでなく、禁教令と潜伏切支丹について触れると、必ず「理不尽な弾圧に耐え続けた強く気高き切支丹」という美談扱いするんですがね。
 違うと思うんですよ。

 そもそも禁教令は失策だったのでしょうか? 
 むしろ、あの時代ではベストとは言えなくてもベターな政策だったと思います。

 なぜなら。

 イエズス会の目的は布教だけではなかったから。
 と言うよりも、布教をとっかかりにした世界侵略あるいは世界征服だったと言えるかと。
 武力で制圧するのではなく、思想と経済を操っての無血征服、つまり実質的な属国にするのが主目的だったのではないでしょうか。
 少なくともイエズス会がベッタリしていた欧州権力者たちの思惑は、そうだったはずですし、イエズス会もそれを承知で動いていたはず。

 信長と良好な関係を持っていたイエズス会が武器弾薬の提供に協力したこととか。
 秀吉の時代に、ポルトガル商人の日本人奴隷売買に関わったこととか。
 少なくとも、イエスの教えとは逸脱が過ぎます。むしろ血にまみれている。
 さらに言えば、インカ帝国はどうなった?
 イエズス会によって、それまでの習俗風習信仰すべて叩き壊された土着民族は枚挙に暇がありません。

 基督教の上から目線や押しつけがましさは今も昔も変わっていません。「邪教」という言葉に連中の意識がすべて表れてますよ。
 イエズス会のしてきたことは、各地域の民俗文化破壊です。

 秀吉も家康も宗教侵略から日本を守ったと言えますし。
 信長も、利用するだけ利用したらイエズス会なんてポイするつもりだったんじゃないかな。