月遅れ迎え火、郡上おどり徹夜おどり (旧暦 文月十六日、送り火)

 あちら側から帰ってくる御先祖様をお迎えする準備に、盆棚(精霊棚)、水棚、砂盛り(辻)があるそうな。

 盆棚は判るんですよ。ホームセンターでセットも売ってますしね。
 佛壇とは別に、お盆の期間を御先祖様が逗留する場所。佛壇の前とかに設置して供物などなど並べて、位牌も佛壇からこちらに移すそうで。
 胡瓜の馬と茄子の牛も、ここ。

 水棚は、御先祖ではなく無縁佛に施すためのもの。なので盆棚とは別に作る。
 妖之佑は、これを精霊棚と誤解していました。正しくは水棚なんですね。
 名称の由来は、無縁佛に飲んでもらう水と食べてもらう水の子から来てると思われ。
 家の中にまでずけずけと上がってきたら困るので、盆棚と違って屋外に設置する。通りすがりさんに向けて「ご自由にお召し上がりください」ということですね。
 ただ、地域によっては、二階建てや二間並んだ精霊棚を作るところがあって、これは御先祖と無縁佛とを一つの棚でもてなすための工夫。この場合、水棚という言葉は存在しないんでしょうね。て言うか御先祖も外だと、屋内には何も作らないのかな? 佛壇をお盆仕様に飾るとかなのかな? 知らんけど。

 で、砂盛り、もしくは辻。
 これは門の外に設置して、御先祖に知らせるためのもの、目印らしい。
 調べた範囲では、砂盛りは砂の山を作り、辻は木枠などに砂を詰める。そして花を飾ったり線香を灯したりする。供物を並べるところも。
 共通するのは、どちらにも、こびとサイズの梯子段があること。これを歩いて盛った砂の頂点に上がってもらうって感じ。印象としては、滑走路を目立たせる誘導灯ですね。つまり御先祖様は小さな姿で空から飛来する?

 この三つすべてをやるわけではなく、地域によって組み合わせは変わると思います。
 どこかに、まとまって整理された情報があると判りやすいんですけどね。