朔 (旧暦 水無月朔日)

 節電と言われると、すぐに気になるのが待機電力です。
 使わない間も電力を消費する家電品の多いこと多いこと。

 でも今は、いいのです。
 メーカーの意識もちゃんとしてて、待機電力を低くする設計思想がわりと定着しているから。

 問題は古い機器。
 個人的には、ブームの頃のオーディオ機器や、ブラウン管TVとVTRですね。
 こいつら揃いも揃って、使わないときの大飯喰らい度が酷かった。
 VTRはタイマー内蔵だから仕方ないとも言えますが、それでも今の HDDレコーダと比べると、やっぱり大喰いだった。
 オーディオ器機もリモコン式になると、モノによっては 10W台とかザラにあったからなー待機。10Wなんて、テクニクスのレコード・プレーヤを回せる電力だぞ。
 とは言え、それらの ON/OFF を一括してオーディオ・タイマーで管理するので、実際には待機電力はタイマーの分だけで済んでた環境がほとんどでしょうけどね。
 ただし、超々高級なセットで聴く層はタイマーなんて使わないから、かなりあったと思うんですよね待機電力。林家正蔵氏は自他共に認めるコアなジャズ・マニアで、こぶ平時代はご自宅に物凄いセットを据えておられた。その中心となるレコード・プレーヤがベルト・ドライヴ式で、ベルトの伸びを防ぐ意味で、聴かなくても二十四時間回しっぱなしだったとのこと。たぶんスイスかどっかのトップ級のヤツだから、消費電力もそこそこ大きかったはずで。
 今でも、管球式アンプの実力を最大限に発揮させるためには聴く前の数時間つけっぱにするものだとか言うし……マニアの家では待機電力どころの話じゃないな。いやオイラはしないよ、そんな無駄遣い。

 オイラは性根がドケチだからか、消費電力待機電力とも気にして機種選びしてたんですよねー。
 何せ、同価格帯のアンプ同士で電力が倍違ったりするから。
 レコード・プレーヤはテクニクスがダントツに省エネだった記憶があります。性能でも優れていたのだから、選択の余地ないですよね(笑)。

 言うても、オーディオ器機の消費電力なんて白物家電に比べたら、たかが知れてますけどね(爆)。