上弦 (旧暦 皐月九日)

 ヒロミっちは記憶喪失ではなかった。
 ということは、記憶喪失のフリをして赤石の監視から外れるようにしていた、ということでしょうかね。
 でもって同僚と連絡を取り合ってて、空中基地の墜落に備えて職員や収監者を退避させていたとか優秀すぎる。
 身体の状態は戻ってないようで、変身はしない方向での協力になる模様。もともとヒロミっちは無理して闘ってた人だからなぁ。きっと最前線でなく立案指揮のほうが性に合ってるんでしょう。

 ヒロミっちには、やっぱり悪魔がいなかったそうで。そこまで純粋だったのかヒロミっち。
 なので、カゲロウを失った大二のことが心配。
 でも、大二は聞く耳持たず。馬鹿が意地張ると始末が悪い。

 赤石の解説(笑)によると、もともとギフは人類との共存を望んでいた。
 けど、人類の愚かさに失望して、目覚まし役を赤石に命じて眠りについた。
 ああ、封印されたわけじゃなかったんだ。
 で、赤石は人類の限界を感じてギフを覚醒させた、と。
 赤石の人類批判はテンプレですね。批判する赤石本人も人類であることを棚に上げているところまでテンプレ。

 女医さんを失って手詰まりになったウイークエンドに、同じくギフの細胞を持っているパパさんが申し出るのもお約束で。
 その手術の成功率が五分五分って……それ、けっこう高い確率ですよ。
 大手術なのに助手も付けずに、カリちゃんパパ独りで執刀って……ウイークエンドは地下組織だけど、それなりの人数はあるんだから、助手くらいできるやろ。看護師とか医大生とか。エキストラの人にちょいと無言でいいから立っててもらえば絵になると思うんですけどね。役者の卵さんなら、1カットでも出たいだろうし。こーゆーところで画面が安っぽくなっちまう。
 ついでに言わせていただくけど、ゴム手袋のまま床に倒れたり、そのとき落ちた物をゴム手袋で拾ったり、狩崎父子は消毒からやり直しだぞ。

 なんだかんだで手術を一輝が妨害(父親の犠牲で救う世界なら要らない、というのは素直で良し)。
 なんで妨害すると危険状態だったパパさんが助かるのか知らんけど。
 で、未完成のスタンプが勝手に飛び去って、それを一輝が捕まえれば使えるようになる?
 さすがに急ぎすぎてる感じがしますね脚本。

 一輝とバイスが並んで変身というのは……今までなかったですよね。
 つか、バイスがベルト巻いて「変身」ってやると、ホント、タロスsみたいで。
 同一デザイン色違いペアのライダーは鋭角的でスッキリしてますね。
 しかも地面にスタンプ捺すとコピー増殖! あー、敵側が使ってた手をこっちも使うって発想は無かったわ。これは読み負けた。
 ガタキリバを思い出しますが、あっちは全員が同じ動きをするので使い勝手が悪い。
 こっちは、それぞれ個別に動けるようなので、超便利。
 あの喋る強そうな怪人も倒して、ギフの攻撃も跳ね返す。
 ま、どーせすぐ弱体化するんでしょうけどねー。話数まだまだあるはずですし。(;^_^A

 でもって、そんなリバイスの闘いをモニターで観ていてお怒りの赤石。
 その横に側近みたく立って待機してるとか、何やっとんねん大二。
 鏡の中の自分をチラ見したのは、ひょっとしてカゲロウを求めているのかな。自分独りじゃ何もできないってか。兄妹父母がいるのになぁ……。

 パパさんは、ひょうきん者が素で、かつて闘っていたときは無理してた。
 ってことですか。
 本当の記憶喪失ってものを知らないのですが、記憶すべて失っても性格はまったく変わらないんでしょうかね。
 まあ、本来おちゃらけなのに悲壮な表情で過ごすしかない、というのが闘いの虚しさ悲しさだと考えれば、これは良い演出と言えるかもしれません。
 話の進めかたに無理あるけどなー。



 実の家族にも関わらず波瀾万丈のせいで「雨降って地固まる」を何度も何度もさせられてる五十嵐家。
 実の家族にも関わらず過去の遺恨で距離がある狩崎父子。
 諜報活動のために家族のフリをしていた他人同士ながら、わりと互いに情を寄せ合っている牛島家。
 ギフを頂点とした大家族を謳っていた思想そのものが大嘘だったデッドマンズ。
 極めつけは「みんなギフ様の子供」と言ってしまう顔芸赤石(爆)。
 本当に「家族」にこだわった作りをしてますね。最後の最後の落とし処も「家族」なんだろうな、きっと。