天赦、甲子 (旧暦 神無月八日)

 鶴瓶師匠。
 まちがい言うたら、あきまへんで。

 勝負審判は五人です。四人とちゃいま。
 正面に審判長、東西それぞれに一人ずつ、そして向こう正面に二人、合計で五人です。
 向こう正面の二人のうち一人は時計係審判で、時間一杯を行司に知らせます。
 せやから、物言いが付いたとき土俵上には行司はんを含めて六人が集まるわけですわ。
 ただし、行司は判定に参加できひん。ただ居てるだけ。
 ちなみに昔々、第十九代式守伊之助、通称「髭の伊之助」が軍配差し違えの判定に反論して処分されたことがおま。実は審判の判定が誤っていた、つまり誤審やったちゅう後日談付きでな。

 それと。
 大相撲ではビデオ判定をしまへん。
 ビデオ室はありますが、ビデオ担当の親方は判定に参加せんのです。
 物言いが付いて、しかも微妙な審議になったときだけ、土俵に上がっている審判長がビデオ室と通話機でやりとりして、ビデオ映像の内容を聞き取り、それをあくまでも「参考」にして審判全員で協議します。
 審判たちは録画映像を一切観ないで判定するんやから「ビデオ判定」にはならへんのよ。
 まあ今の時代やから、ビデオ判定導入してもええとは思う。会場内専用に設定したタブレットとかで、土俵上の勝負審判全員で録画を観直すのは、ええことかもしらん。

 あと、細かいことやけど。
 切腹用の短刀を腰に差しとんのは立行司の二人だけやからね。木村庄之助式守伊之助
 行司はんみんなが持ってはるわけちゃうから。

 さんまさんは昔、「力士=関取」と勘違いしてはったし。
 興味ないんやったら、知ったかで語りなやホンマ。