一粒万倍日 (旧暦 水無月三日)

「朝題目宵念佛」あるいは「朝題目に夕念佛」

 本来の意味は、天台宗の、朝に法華懺法(法華経を読むこと)を夕方に例時作法(阿弥陀経を読むこと)を行うしきたりを示します。
 つまり、天台宗のお勤めでは朝に題目を夕方に念佛を唱えるのだと。

 それが後世には転じて、あっちもこっちもな無節操で一本軸が通っていない様子を揶揄する言葉へと変貌しちまった。

 けど。
 これって、いかにも神佛習合和洋折衷の日本らしくて、いいじゃないかと。
 どーせみんな、お寺だけでなく神社にも参拝するんだから、佛教内のミックスくらい問題なし。
 それに日本佛教は基本的には、大勢の佛様がおられる多神教の形式だし(厳密には違うけど)、やっぱり無問題。

 良いものは全部、取り入れるってことですよ、きっと。