(旧暦 弥生十五日)

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 『小説 仮面ライダークウガ
  荒川念久/講談社キャラクター文庫


 第0号を倒した五代が姿を消して十三年後の話。
クウガ』全話の無料配信が終わってから、わりとすぐに買い求めました。
 基本、このテのノベライズには手を出さないんですが、これは『クウガ』のメイン・ライターだった脚本家さんによるものなので、正真正銘の正統続編と言えると思い興味を持ったのです。
 実際、読んでみて各キャラクターに違和感は憶えません(約一名を除き)。
 空気感もTVのまま、つまり刑事物です。犯人を追いかけ、身を挺して人々の命を守る刑事たちと協力者たちの物語。
 TV版と違うのは、一条さんの視点のみで描かれている点です。カメラ(笑)は常に一条さんの背だけを追いかけます。なので、いつ五代が、いつクウガが、とヤキモキさせられます。
 また、TV最終話の“解答”も示されています。
 十三年後のグロンギが変わりすぎてる気もしなくはないですが、それも年月のせいということでしょう。
 ちょっと不満もあるにはありますが、変なこと(一点を除き)をしていないので、楽しめました。
 それにしても、名古屋周辺の地名描写がヤケに細かいと思ったら、著者自身が名古屋ご出身だったんですね。それで一条さんを名古屋出身に設定したのかー。