海難法師

 なぜ、一月二十四日なんでしょうね。
 それが、よく判らない。

 日付でよくあるのは悪霊系の場合。
 これは要するに、その妖怪が人間だったときの命日だから、その日に出現するというもの。
 悪霊系とは言ったけど、命日に出てくるとなれば悪霊そのものですよね。

 妖怪と一括りに言いますが。
 幽霊と区別のつけにくいものも、けっこうあります。
 例えば舟幽霊や七人岬。これは死者がトコロテン方式で入れ替わっていき、永遠に人を殺し続けるシステム。

 そう考えると、海に多いようにも思えますね、悪霊系の妖怪。
 昔から陸の事故に比べて海のほうが圧倒的に犠牲者数が多かった、ということなのかもしれませんね。