八せん始め (旧暦 長月廿日)

 先週末。
 なんで『ブラタモリ』で『ルパン三世』のBGMなのかと思ったら、そうか脱獄王に絡んでなのか。肩関節を外すとか、確かにルパンがやりそうですね。

 網走監獄の施設説明で、やたらと「牢屋」を使っていたのが気になりました。
 監獄は今で言う刑務所ですよね。囚人つまり刑罰の確定した人が刑に服するために入る施設。
 一方、牢屋というのはチョンマゲ時代にあった牢屋敷にある牢のことで、入るのは未決囚。時代劇でよく出てくる「牢名主」という、あの牢屋内の畳全部を一つに重ねて高い所に座って威張ってる、もう極悪人を絵に描いたようなキャラは、あれでも実は未決囚であり、今で言うなら被疑者や被告人です。つまり牢屋とは留置所や拘置所に相当。
 なので監獄の房を「牢屋」と呼ぶのは不適切だと思うのです。NHKにしては不手際じゃないのかな。
 いちおう俗称としては刑務所の房をさして牢屋と言ったりしますけどね。でも天下のNHKが俗称を使っちゃあかんでしょ。
 牢屋と似ている牢獄という言葉には両方の意味があるようで。
 念のため調べたところ、「牢」も「獄」も人を閉じ込める場所という意味ですね。座敷牢も地獄も人を拘束する場所なので、なるほどではある。