(旧暦 長月八日)

 あー。
 久々に観たくなったかも。

https://news.yahoo.co.jp/articles/082d6b468565feeed9fda138d81a17141af75c76

 硬派なロボットアニメと言えば、一般的には『ボトムズ』となるのでしょうが。
 ストーリを含めた硬派さでは『ダグラム』に軍配が上がると思います。
 劇中あまりに脆い『ボトムズ』のATですが、『ダグラム』の主要CBA(コンバットアーマー)も操縦席がキャノピーなので実は対アーマーライフルの一発で沈黙します(苦笑)。巷では『ガンダム』のMSをリアルロボと呼びますが、『ダグラム』を観てしまうとMSは第一作目ですらスパロボにしか思えません。……まあ、そんなCBAも演出の都合で超絶アクロバット運動することあるんですけどね。(;^_^A

 主要登場人物に対する扱いは、『ガンダム』や『ボトムズ』とは比べものにならないほど冷酷でした。
 主人公の仲間でありながら、ガチの無駄死にだったフェスタ。
 同じく主人公の仲間だったものの、娘心ゆえに孤立し最後には撃たれ道ばたで野垂れ死に同然のリタ。
 デロイア解放軍を勝利に導きつつあったものの、政治取引で逮捕され軍刑務所で禁固三十年となった名将・ザルツェフ少佐。
 悪役ですが、名誉と権力の絶頂で無様に射殺されたラコック。
 元々はデロイア独立を求める熱烈理想家でサマリン博士の助手だったデスタンは、落ちぶれた後にリタを利用した挙げ句に撃ち殺し、さらには雇い主のラコックを私怨で射殺、直後に頭おかしくなった。しかも、デスタンの行動は事件発生直後から「暗殺」と報道されており、おそらくずっとずっと後世のデロイア史の研究論文や著作では彼を「デロイア独立の英雄」と記したであろうという、たぶん皮肉な結果となっているはず。
 なお、腹心に裏切られたドナン・カシムやサマリン博士、和平交渉のためヘリで飛び立ち撃墜されたフォン・シュタイン大佐は、戦争モノのアニメではデフォなので除外とします。

 ニュータイプとかPSとか、ましてやなぜか運動神経バツグンな不良少年とかが出てこないだけでも、ハードなロボアニメだと思うのですよね。CBAはAT並みに土臭いし♪
ダグラム』の反省を『ボトムズ』に生かした(例えば、ゆっさゆっさ走っていたCBAに対してATのローラーダッシュとターンピック、などなど)とすれば、やはり『ダグラム』は重要な作品なのです。

 巷でよく叩かれる、二大ヒロインの頬がともに痩けているのはね。
 デロイア人のキャナリーは単に欠食、デイジーは慣れぬデロイアで体調やや不良だった、とでも解釈するのがいいと思う。

 まあ、地球連邦が、どうやって別の恒星系惑星であるデロイアを発見・開拓できたのか? という疑問はありますけどね。
 何せ、劇中の地球⇔デロイアの移動は、宇宙船が双方の軌道上にあるステーションの間で空間転移するんですから(ワームホールを制御しているらしい)。なら、もっと超絶スパロボでも開発してそうなのにねー(汗)。
 この点だけは、木星での資源採掘が数年がかりの宇宙世紀のほうがリアル設定。ジュピトリス頑張れ。

 プラモがまた良かったなあ。
 デューイとかJロックバギーとか、なんで出した? ってレベルで楽しかった。
 タカラのダグラムシリーズは同社のボトムズや、バンダイガンプラと比べても、遙かにミリタリーなんですよね。テキーラガンナーなんて、ガルシア隊面々のフィギュアとジープとバイクも付いてた。
 ちなみに、CBA用トレーラー二種と、CBA輸送ヘリのマベリックは、ちゃんと買って組んだぞ。
 余談だけど。ボトムズで注目されたデュアルモデルもダグラムが最初だかんな。