(旧暦 葉月廿八日)

『アサルトリリィ』
 妄想ダダ漏れな楓さんは凄く良い子。ご実家が、あの武器のメーカーとはね。メーカー名や型番がスラスラ出てくるということは、特殊なアイテムでなく量産できる代物なんだ。はへー。
 夢結様の自室でいろいろ話しかけてくる白髪さんは、たぶんイマジナリー・フレンド。ただし、二年前のシーンにいたので実在する(した)人物。つまりは、そういうことだと思われ。
 とにかく何かと百合百合しい。この空気は正直、疲れます。(;^_^A

無能なナナ
 第二話で早々に舞台の裏側を明かしてきましたな。
 やっぱり「怪物」なんて大嘘。学校に集められた能力者たちこそ「人類の敵」でしたとさ。
 だとしても解せぬ。
 ナナの暗殺優先順位は、あの「推定殺害人数」が根拠ですよね。第一話の虐められっ子が推定百万人。今回、第二話のカナヅチ男子が推定八十万人。将来の危険性が高いヤツから始末する。
 一見すると理にかなってる気がします。が、何か違う。
 虐められっ子の能力は他者の能力の無効化。カナヅチ野郎は上限二十四時間の時間遡行。どちらも積極的に攻撃するタイプの力ではないので、百万人だの八十万人だのという大量殺戮ができるとは思えません。無効化は相手が能力者でない限り無意味な力ですし、時間遡行でできるのはせいぜいが暗殺。本当にそんなに殺すと予測できるのか?
 百歩譲って、この数値が正しいとしても。敵陣真っ只中にいるナナの行動は慎重のうえにも慎重を要します。となれば、優先順位は自分にとっての脅威を基準にすべき。時間遡行は確かに厄介なので早々に始末するのも判るけど、無効化は無能なナナにとっては何ら脅威とならない。なら、後に回してもいいと思うワケ。どのみち生徒が三、四人も消えたら、さすがに勘の良い奴は騒ぎ出す。頭の良い奴でなくとも転校生を疑い始める。暗殺の難易度が桁違いに上がるのだから、攻撃的能力者や頭脳明晰な奴から片付けるほうがセオリーでしょうに。ここは疑問に感じます。
 疑問と言うならね。せっかく能力者を一箇所に集めたのに、暗殺というチマチマした方法を取る意味が判らない。閉鎖空間で暗殺なんて皆に警戒させるだけで(ホラー映画の定番やろ)、むしろ普通の市中で殺るほうが暗殺という手法は生きるもの。オイラが黒幕だったら、学校に集めた中で厄介な奴(読心とか未来予知とか頑強な生命力とか)だけをナナに始末させて、残りは飲料水に毒を盛るとか島全体にBC兵器を撒くとかで一気に叩くね。せっかくの閉鎖空間を利用しない手はないですよ。
 て言うか、それ以前に↑でも述べたように、そもそも「推定殺害人数」というのが怪しすぎる。何をどう計算すれば、そんな数字が出せるんだか。
 で、思い当たりました。
 ナナに命令したあの議会っぽい場。連中のトップ、つまりは黒幕のボス個人にとって厄介な順を「推定殺害人数」なる名目でランキングしたんじゃないのかな? つまり最初に始末させた無効化能力者が最も邪魔者だったのではないのか。
 気の早い予想ですがね。黒幕のボスが実は中堅レベルの能力者なんじゃないかな。で、自分以外の能力者をすべて消し去った後、世界に君臨するつもりじゃないのかな。とか言ってみる。
 ついで話に。時間遡行の結果、ナナが「今、記憶が書き換わった」とするのは、さすがに無茶。そこは普通に「思えば、あのとき誰かいたような」で済ますくらいが妥当でしょ。過去改変をナメるなよ。
 時間遡行についてもう一つ言うなら。生身で下手にタイム・ジャンプするもんじゃない。行った先の同じ座標に地球があるとは限らないからね。なーんて話もありましたっけ。あれって何の作品だったかな?

『魔女の旅々』
 第二話でも、何というか世界が邪心にまみれてて疲れる。orz
 何あの慇懃無礼なホテル群。肩書き最優先で旅人を冷遇する国なんて訪問する価値ないよ。
 まだ、カネを要求したオバサンのほうがマシですね。正しい情報をくれたわけだし。
 魔導師は山ほどいる。その中から魔女を目指す者たちがバトルし合って最後に勝ち残った一名だけが魔女見習いになれる。何という殺伐たる試験制度! そのうえ、魔女になるには魔女に弟子入りする必要があり、その魔女たちの大多数は第一話で見られたとおり、最年少合格者を忌み嫌うほどに俗物で矮小(優等生にガチでビビッてた眼鏡っ娘の魔女さんを除く♪)。あれ、絶対に「最年少で合格? 気に入らない。弟子入り断って魔女になれなくしてやれ」ってことだろ。これなら歴史上でも厳しさ頂点、究極のお受験、科挙制度のほうがナンボも善良ですね。科挙なら他者を蹴落とさず、ひたすら自力を上げたらいいだけの話なのですから。
 つーか、魔女はピラミッドの頂点で少数精鋭のはずなのに、イレイナが弟子入りを志願して廻った街にも、それなりの数がいた。魔法使いの国でも飛んでる魔女がワラワラいたし。もう何が何だか……。
 イレイナは第一話のラストにて旅に出て三年とのこと。旅費はどうやって工面してる? 魔女がピラミッドの頂点である希少な存在であればこそ、「魔女様が来てくれた」と行く先々で歓迎されて仕事の依頼もあるでしょう。ですが、あれだけ街々が魔女だらけだと、その日の宿代を稼ごうとすれば縄張りを侵すことになり、まちがいなくトラブります。ただでさえ、大半の魔女どもは俗物なんだから(苦笑)。
 百万歩譲って「最年少で一発合格した魔女見習いが有頂天になっているようなので、皆で少しお灸を据えてやりましょう。あのままでは本人のためになりません」ってことなら、それならそれでそういう描写が欲しい。劇中では唯一、星屑の魔女だけが魔女の中で人格者なのだし、イレイナの有頂天を諫めるのはその先生と母親だけで、あとは皆がやっかみだなんて、もう世界に絶望したくなるというものですよ。
 そもそも魔女見習いにせよ魔女にせよ、合格条件が戦闘での勝利ってのが変すぎます。だから俗物魔女が大量生産されるんだよ。もっと人格者になるべき課題、つまりは「己との闘い」でないと、おかしい。ジェダイの修行だって、そうだったろ?
 うーん。世界観の設定があるようでチグハグで、実は雰囲気だけで巧妙にストーリを進めている。既視感あるんだよなぁ。えーと……ああ、そうそう。『神ない』だ。あれも世界設定を創っているようで実は何も整理整頓されていない。ストーリ優先で設定をストーリに合わせてくるパターン。
 もっとも、『神ない』の不出来さはアニメ版限定のことらしくて、聞くところによると原作でちゃんと説明されている部分がアニメではバッサリ端折られたせいでアニメだけ観るとワケワカメになっているとのことなので、そこは考慮する必要がありそうです。
『旅々』も、そういう事情があるのかもしれませんから、原作未読の段階でタイトルそのものを否定することは、もちろんしません。ただ、第二話の時点でアニメには雑さを感じざるをえない、ということです。
「考えるな、感じろ」とは『神ない』の信者が言っている(らしい)ことですが。それって、作り手の甘えなんじゃないかとも思うんですよね。考えなくていい、感じるだけでいい、というなら、そもそも物語なんて鑑賞しなくても。むしろ詩とか曲とかを楽しむほうがいいだろ。
 とりま、現時点で『旅々』にメルヘンやファンタジー、例えるなら『銀河鉄道の夜』などの空気感を期待するのは、どうやら無理らしい。むしろ『銀河鉄道999』みたく疑心暗鬼な世界に近くなるのかもしれないな。まあ第三話を観てみないと、ではありますが。
 なお、イレイナの曰く「小汚い…いえ、頭脳的な手法」は大好きです(魔笑)。こんなんブラックでも何でもありません。

おそ松さん
 六つ子が新六つ子だけでなく声優さんや監督さんも薙ぎ払い、制作委員会すら焼き払い。
 で最後は、けっきょくマッパかよ!
 シレッと『ZZ』のOPパクッてるし(そう言えば、この作品にガンダム乗りは何人いるんだろ?)。
 今期も暴走が期待できそうですね♪
 反面、主題歌担当のA応Pは一期の頃とは、ほとんどメンバーが替わってしまっており、そこは何とも……。