(旧暦 葉月十一日)

 朝日新聞の土曜版にて連載されていた『火の鳥 大地編』が完結しましたね。
 長かったなー。ここまで長期に渡るとは思ってませんでしたよ。なので読んでて途中、挫折しそうになりました(笑)。だって、ダラダラすぎるんですから(爆)。

 完結まで欠かさずきっちり読んだから言うけど。
 世間的な存在価値としては、『009 完結編』とドッコイドッコイなんじゃないのかな。
 と。

 けっきょく、作者ご本人ではなく後継者、あるいは後継者の許諾を得た部外者が自らの創作を正統な「続編」と称する。この是々非々を考えるに良い機会を与えてくれた作品なのだと思います。
 思えば『ドラえもん』『しんちゃん』『ちびまる子ちゃん』などなど、作者亡き後も続いている長寿作品は枚挙にいとまがなく。作風を似せることで乗り切っているのでしょうが、果たして良い事なのかどうか。少なくとも作者さんは草葉の陰で複雑な心境なんじゃありませんかね。
 なお、後継者の手による『009 完結編』の企画は、石ノ森さんの強いご遺志だったそうなので、少し事情が違うと思われ。

『大地編』は予想通り単行本化されるそうですけど……買わないな。
 仮に、これが手塚プロによってコミカライズされることになったとしても、たぶん買わないな(あ、でも、つのがいさんの作画だったら少し悩むかも♪)。
 そう言えば、書店の棚に『ぱいどん』を見かけたけど、ネタとしてすら買おうって気にならなかったですよ。AIが物語を作るなんて、もはや故人への冒涜とすら思えてなりません。やるなら、「手塚治虫」のブランドに頼らず、AIさんの完全オリジナルでやってくれ。

 本当に。
 AI美空ひばりとか、世の中がおかしな方向に進んでませんかね。技術の追求とか御託並べてるけど、あんなんやるより、ボカロとAIの融合を図るほうがいいと思う。あるいは「中の人」のいないVチューバーを生み出すとかね。
『ゼロワン』の世界では、ヒューマギアで故人をコピーするのは違法なんだぞ。

 おっとっと。
 脱線した。

 桜庭さんの文章という面では。
 週一で読むという形のため、読んでいてリズムに乗り辛かったというハンデは考慮する必要があるでしょうね。
 本になったものを一気に読んだら、また印象もガラリと変わるかもしれません。買う気ないけど。

 毎回載っていたイラストは個性的で面白いと感じましたです。
 もちろん、二次作品として、ですが。