下弦、二百二十日 (旧暦 文月廿三日)

 余韻を引きずってる『渡り鳥とカタツムリ』(高津マコト著)。略して『わたカタ』だそうな。
 ちょいとネットを駆使して、つぐみさんと雲平くんの旅を追いかけてみようと思い立ち。



 つぐみさんと雲平くんが初めて出会ったのは、九十九里海岸は蓮沼に在る道の駅「オライはすぬま」。ご自慢は鰯料理。鰯とか鯖とか小鰭とか、ちゃんと料理した青身魚って何であんなに旨いんでしょうね(反面、下手クソがいじると最悪の臭さになる……)。
 つぐみさんが雲平くんに珈琲をご馳走したのは、お隣の「RVパークはすぬま」。

 つぐみさんがSNSにアップした「バーガーは別腹」は、茨城の行方に在る道の駅「たまつくり」でのこと。
 食べてたバーガーは形からすると、たぶん「鯉パックン」じゃないかなぁ。まあ、オイラなら無難に「豚パックン」か「鴨パックン」にする。「なめパックン」は少し勇気要るかも。

 SNSを見て思い立った雲平くんが、つぐみさんに追いついた(であると同時に、あのチンピラ連中が駐車場にテーブルを広げて酒宴を開こうとしていた)場所は茨城県日立市の道の駅「日立おさかなセンター」。
 あとがきによると、ここでも食事シーンを予定していたそうで。まるで海鮮のバイキングみたいな「味勝手丼(みがってどん)」が凄いらしい。そりゃ、何だか凄いことになっちゃうよね、自分で好き勝手に魚介を選びまくるんだから。

 その晩に二人が入った岩風呂は、ひたちなか市の「阿字ヶ浦温泉のぞみ」。施設の外観が特徴的。
 泊まったのは「RVパークあじがうら」と思われ。何せ「のぞみ」へ徒歩七分だから。

 翌明け方にバンの中で凍死しかけてた雲平くん(笑い事ではないな)をつぐみさんが朝湯に誘ったのは、福島県楢葉町の「道の駅ならは」。温泉利用は 10時からとのこと。

 うめまよが迷子になったのをきっかけにパピー号のご夫妻と知り合った宿営地は、同じく楢葉町の「天竜岬スポーツ公園」。施設に入るときと翌朝も背景にあったアイスショップの外観からすると、まちがいなし。

 北塩原村五色沼に向かう途中にあった“変なモノ”は調べに調べましたよ(疲)。
 田村市の「カッパ村」に展示されている大量の像の一つですね。
 劇中に出た像はかなり美化されてますが、ご主人の手作りで、すべての作品が独自色凄すぎるだけでなく「著作権? 肖像権? 何じゃそれ?」な怖いもの知らずな代物も多々あって超カオス状態。まちがいなく、『探偵!ナイトスクープ』の「パラダイス」にカテゴライズできるレベルだと思います♪

 雲平くんが車の“改造”に目覚めたのは、猪苗代湖近くの「道の駅猪苗代」。
 施設内にRVパークもあるので、夜中の騒動も、ここと思われ。

 青森県十和田の「バラ焼き」は面白いですね。
 んが。バラ肉とタマネギを焼いて白メシと共に喰う。よーく考えたら焼き肉の基本的な組み合わせじゃないですか。旨いに決まってますよ。そもそも焼き肉にニンジンだのハクサイだのシイタケだのピーマンだの要らないんですよ偉い人はそれが判らんのです。

 欲張って天然水を買いすぎた青空市場は、どこのか特定できなかった。

 青森県東通村尻屋崎。
 下北半島の出っ張り部分ではあるものの、残念ながら本州最北端とはいかないのねん。
「寒立馬」は農耕目的に作られた、外来馬との混血種なのだそうで。木曽馬みたいな日本在来馬とは違うらしい。農作業などだけでなく何と…………食用でもあるとか(え? 天然記念物なのに食用? えイミわかんない)。
 ついでに調べたところ、日本古来の馬は蒙古出身説が濃厚だそうです。埴輪や三春駒とかのモデルって、みんな蒙古馬のルーツなんですね。そうか、木曽馬の力強さはモンゴル出身横綱みたいなものか(何か違う)。

 しっかし、旅の途中を相当量スッ飛ばしましたなー。
 あとがきにある栄螺堂だって会津若松だから福島。福島で、かなりゆっくりしていた印象です。何この福島推し?
 仕事の取材を兼ねた旅のためか、つぐみさん、茨城の「オライはすぬま」で雲平に逢ったあと、一週間もかけて福島の「たまつくり」に着くわけですから、かーなーり、のんびり移動してますよね。
 目的地の尻屋崎まで何週間かけたのかな? 最初の蓮沼が蚊の残る晩夏もしくは初秋で、尻尾崎では初雪が降ったから秋丸々……つか雲平、そんなに有休あるんかい(笑)。

 作者さんご本人もロケハンなさっているうえに、その道の達人さんたちの協力を仰いでいるそうで。
 それが作中のリアルな雰囲気に貢献していると思います。旅漫画としての質は、かなりのものだと思うな。

 リアルさと言えば、これも作品での重要ファクターであるキャンプ用の車たち。

 アルビレオ号のベース車は何だろう? 1ボックス車に詳しくないからマジで判らん。(;^_^A
 ちなみに、アルビレオは、はくちょう座のβ星(α星は白鳥の尻尾に位置し、夏の大三角を構成するデネブ)の名で、白鳥のクチバシに位置する実は二重星(連星ではない)。7×50 の双眼鏡でも二つあるのが判ると思う。さすがに、肉眼で識別可能な北斗七星の死兆星(笑)みたくは、いかないだろうね。
 判らんままも負けた気がして口惜しいので、↑の「カッパ村」ほどではないが、あれこれ調べまくったですよ。
 結果。ランクルハイエースの専門店、flexdream によるハイエース(200系)の「丸目換装クラシックカスタム」かな、と。
 よし、何とか突き止めた。

 パピー号もベース車が何か、さっぱり。
 スライド・ドアが右側のみで左ハンドル、ついでにワイパーの向きを見ても欧州車だと思われ。それとも欧米向けの日本車?
 レイアウトはミッドではなくRR。リア・ハッチの下にエンジン・ルーム用のハッチがある。これは、かなりの旧型っぽいね。“オバQ”サンバーとか、このハッチ形式だったと思う。
 フロント・マスクにスペア・タイヤを載せているのが特徴の一つではあるものの、これが本来の仕様なのか改造の結果ここにしか置き場がなかったものなのか……。
 うーん。お目々の可愛らしさはVWタイプ2、所謂ワーゲンバスに似てるんだよなぁ。でも、あれはフロントが曲面で傾斜してるし、スクリーンが二枚ガラスだから…………あれ? 違うのもある?
 うわっ、見つけた! T2b だ!! しかもこれ、WESTFALIA がカスタマイズしたポップアップ・ルーフ付きキャンパーがある!!!!
 これにまちがいないね。ふぅ。

 詳しい人には何でもない情報でしょうが。
 ドの付く素人の妖之佑が、それでも正解に辿り着けるのは、本当にネットって凄いです。



 うん。ネット上の“走行”とは言え、それはそれで楽しかった。
 旅には行きたいですが、実は妖之佑は旅に向かない体質なんですよね。イソギンチャクか下手するとカメノテ並みの定住種で。
 たった一泊二日でも、二日目の朝のお手洗いが悲惨です。変なもの食べてなくても無茶してなくても悲惨です。とにかく弱い。しかも、どんな快適な宿でも安眠できたためしがない。そもそも寝つけない。ましてやテント泊なんてやったら、きっと氏にます(爆)。
 これはあれだね。アルビレオ号やパピー号みたいな自分専用のキャンパーを、まずは自宅の敷地内で自室として使い、数ヶ月かけて心身を車室暮らしに慣らす。旅に出るのは、それからだな……って、えらいこっちゃ(苦笑)。
 それよりは普通に外泊に慣らすほうがいいと思う。orz