(旧暦 睦月十四日)

 風邪に玉子酒
 という世間の定説には反論したい妖之佑ですこんばんは。

 昨日のあれこれで、その理由はご理解いただけたかと。
 では、妖之佑なら寒い夜に何を飲みたいか?
 となれば、これが筆頭。

 甘酒。

 ただし。
 世間で広く認識されているっぽい(『美味しんぼ』でも、そうだった)ほうの甘酒ではありません。

 あー、いえ。
 妖之佑としては、あたりまえだと思っていたのですが。
 人と話してたり、あるいはTVなどで観てても、あっちの甘酒のほうがポピュラーっぽいのかな? と感じていますので。

 甘酒の作りかた。
 というと、だいたいの人は、酒粕を水(お湯)で溶いて砂糖を加えて熱する、と答えるでしょう。
 まちがいじゃない。まちがいじゃないんだが、これだと下戸や子供は飲めません。一般的な飲み物とは言えないのです。
 妖之佑の個人的意見としては、この酒粕を使う甘酒は“略式甘酒”あるいは“代用甘酒”だと思うのです。

 では正統な甘酒とは何か。
 もちろん、ご存知のかたも多いことでしょう。
 そうです。米麹を使ったものです。スーパーなどで売られている甘酒は、こっちです。酒粕原料だと含有率にもよるけどアルコール飲料になりますから、税金面でも面倒なので酒粕は使わない、使っても極々少量のはず。
 ご飯を麹で軽く発酵させた食品、それが甘酒。ええ、名前に反して酒じゃないんですよ。むしろ味噌や醤油の親戚と言える。納豆とは同僚あたりの関係かな。
 これを暖かくして、摺り下ろした生姜をほんの少しだけ足すと、冷えた体に助かります。
 市販のだと加糖したものもありますが、選べるなら無加糖のほうにしましょう。麹の自然な甘みこそが良いのですから。

 自分でも作れますよ。
 それこそスーパーなどで米麹を買ってきて、炊いたご飯(残りご飯でもいい)を水でといたあとに、あるいは粥に、その麹を入れる。そのまま保温しておけば一晩で発酵してくれます。
 ただ、慣れないと変色しますけどね(汗)。下手すると酸味が出ちまいますけどね(汗々)。
 ご飯と麹の配合率や保温の温度は家々で環境が異なるので各自の試行錯誤が必要なのです。まあ詳しくはネットにある先達たちのレシピを参考にさせていただくのがよろしかろ♪
 身内で飲むだけで、お客様に出すのでなければ、変色は気にしなくてもいいと思います。

 甘酒は麹の、ほんのりとした甘さだからこそ癒やされるんです。
 酒粕のきつい風味では出せない甘さなのです。



 ちなみに、雛祭に欠かせない白酒は、甘酒とは別物なのだそうな。
 製造方法を見ると、どぶろくに近いみたいですね。
 いいのか、そんなのお子様に飲ませて?