(旧暦 睦月八日)

 未だ衰えず、というところに安心いたしました。

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200131-00010000-yomidr-ent

 特撮は今でこそ若手俳優さんの登竜門的な存在となっている重要カテゴリですが。
 第一期ウルトラ当時、子供向けヒーロー番組は「ジャリ番」とも言われ、業界内では掃き溜め、あるいは左遷先という扱いだったそうですね。
「今度、『ウルトラマン』に参加することになりました」
「おまえ、何やらかしたんだよ」
 なーんて会話がTV局内のデフォだったとかいう話も。
 当然、立場が“自営業”である役者さんにおいても「喰いつめ者の辿り着く先」といった、まるでキリコが流れ着いたウドの街みたいな印象だったのでしょう。ヒーロー役のイメージに縛られて、その後を苦労した人も多かったらしく。
 このあたり、スタントマンを立てずにロープウェイ宙吊りまでやった宮内洋さんや、自分からプロデューサーに売り込み攻勢をかけ続けて役を勝ち取った山口暁さんなどなど、率先してヒーローの役を欲した東映特撮の人たちと違うのは、やっぱり当時の円谷の後ろに東宝があったからなのかもしれませんね。円谷の異色作(?)『マイティジャック』の主演だった二谷英明さんは特撮の空気が嫌で嫌で終始、監督たちと意見が対立していたそうですし(これが『マイティジャック』大失敗の一因だと妖之佑は思っている)。
 比べると、ムラマツ・キャップと立花のおやっさんを演じられた小林昭二さんは全力で役をこなしておられた。若手がみんな嫌がってる派手なオレンジ色の科特隊制服をチーム最年長で着る勇気。素晴らしい。
 フジ・アキコ隊員役のロコさんは撮影当時まだ十八歳で、「このおじさんたち、よくやるな」と腹で思っていたそうで(笑)。そんなロコさんが今では『ウルトラマン』に一番詳しいというのも面白いですね♪ まー隊員で唯一、怪獣図鑑に載った栄誉もお持ちですし(爆)。

 余談となりますが。
 山口暁さんの出世作は、たぶん国際放映『忍者部隊月光』。
 その後、『ウルトラセブン』でモロボシ・ダンに対抗意識を燃やす地球防衛軍一般隊員役で一話だけの出演を経て、同じく円谷の『戦え! マイティジャック』でレギュラー参加、そして『V3』の主役に自分を売り込み惨敗するも、それがきっかけで結城丈二の役をゲット。さらに後に『電人ザボーガー』で主役の大門豊として花咲くことに。レギュラー配役として円谷、東映ピープロという三大特撮ブランドに出演した人は、この人くらいかな(円谷と東映の二つなら当時でも、けっこうおられます)。特撮に燃えた役者さんの一人ですね。

 閑話休題

 黒部さんは若い頃、本当に苦労なさったそうで。売れない時代は着る物すらロクになく、浮浪者みたいな格好のところを親に見つかり、むりやり実家に連れ戻されたもののソッコーで家出したほどに、役者であることにこだわってらした。そりゃー、娘さんの役者志望を反対できる立場じゃないよね(笑)。
 ハヤタだったことが足枷になった黒部さんも、後にはゴルゴムの手先となり。
 ダンだった森次さんも、後にアンデッドと融合してライダーに倒され。
 当時は黒歴史と思っていた世界に、ベテランとなってから戻ってきてくださることも、特撮ファンとしては嬉しい限りです。今では別に、恥ずかしいジャンルでもないですしね。それもこれも、特撮に理解の得られにくかった当時、恥ずかしさを感じながらも全力で役に取り組んでくださったかたたちのおかげです。

 なお。
 世間的にはアンヌ派が優勢のようですが。
 妖之佑は断固としてアキコ派でございます♪



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  © 円谷プロ

 ハヤタ隊員の必携品。
 十年ほど前に出ていたバンダイ食玩「アクションアーカイブ ウルトラマン」の中の「2 アタック! スーパーガン」と「3 変身! ベーターカプセル」です。ちなみに、1はジェットビートルと小型ビートルのセット、4は関節可動のウルトラマン(どっちも未開封だ)。
 食玩と、あなどるなかれ。外見の再現性は、なかなかです。サイズこそ子供向けの小ささですが、これより後にバンダイの魂ラボから出た「スーパーガン」と比較しても、外見面での遜色は少ないです。つか、魂ラボの品がコスパ悪すぎました(こちらは気が向いたら評価っぽい駄文でも書こうかとは思ってます)。
 食玩スーパーガンには流星バッヂが付属してたんだけど、小さすぎてどっかに行っちまった(汗)。部屋の中にあるのは、まちがいないんですけどね。(;^_^A