十四日年越し (旧暦 師走廿日)

 妖之佑はビジネスのド素人なので、加藤氏のあれこれをどうこう言う資格などありません。

https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20200113-00602059-shincho-ent

 が。
 素人の目線で言わせていただけるなら。地味に遺産管理だけするという選択肢は、なかったのかな? とは普通に思うのですよ。
美空ひばり」は、すでに確立された超一流ブランドです。そのブランドを維持することに集中すれば、資産が目減りすることもなく長期管理できるのではないかと。一定の需要はあるんだから。
 対比して考えるなら、長谷川町子美術館じゃないかな。展示業務だけでなく、長谷川町子さんの著作権も美術館に移して管理継続している。今年は記念館を増設するそうで、そこだけが少し心配ですが、基本的には事業拡大せず管理に徹している。長続きの秘訣な気がします。
 業務拡張して資産を増やしたがるのは、加藤氏の資質というか性なのかなぁ。あるいは地味なことが性に合わない、とかかも。
 でもねぇ。偉人の遺産と言えば、手塚プロにせよ石森プロにせよ、展示や著作権管理はともかく、新しい仕事はあんまり褒められた出来ではないと思いますよ、個人的な感想を申し上げれば。
 インクとトーンだけで描かれた手塚作品をわざわざフルカラー化するのは、作者への冒涜となりかねないし(て言うか、後継者たちのあきらかな思い上がりでしょ)。
響鬼』で唯一、石森プロがデザインした朱鬼は酷い出来だったし。『009 完結編』はゴミだし。
 皆、遺産管理に徹してくれよ、故人の才能には届かないんだから。と思いますね。

 面白い。
 というのは大変に失礼ではあるのですが。
 かつて『マネーの虎』で資金援助を受けた人たちが一度は成功しても、その後に失敗している。本当の意味での成功者は、ごく一部だと思われ。
 上から目線で偉そうに暴言を吐きつつ資金を提供していた虎たちも、けっこうな数が転落。そこから、ふたたび這い上がっている強者もいますけどね。
 そして今、虎の一人だった加藤氏も危機に瀕している。
 何というか、ビジネスというものが水物すぎるのかな、と思うと、好き好んで経営に手を出すのは本質が博打打ちなのかなぁ、とか考えてしまいます。資本主義社会に起業家は必要不可欠なんですけどね。でも怖い世界だわ。