百鬼夜行

 聞くところによりますと、鬼には五色あるんだそうな。
 五色というから五行にちなんでいるのかと思いきや、五蓋なるものなんだそうで。判りやすく言うと「五大煩悩」という意味らしい。
 つまり、この意味での鬼とは煩悩が姿形を得たものとなりますね。なので鬼退治は煩悩退治ということに。
 いろいろとあるもんですね、色だけに。



 ちなみに招き猫にも色々あります、色だけに。
 いちおう、左手が「人招き」で右手が「金招き」(逆の説もあり)。なので、右手で招いている猫が左手に小判を支え、左手で招いてる猫は小判を持たないのがデザイン的に正解。
 で、色。もっとも多い三毛猫(白面積が大きいので白猫と誤解されがち)が一般的な幸運を呼び、黒猫は厄除け・魔除け(日本において黒猫は縁起の良い福猫なのだよ)、赤猫は病魔除けとなります(赤色については疱瘡神がルーツと思われ)。近年、ちょくちょく見かける金ピカ猫は、まあ金運狙いなんでしょうね。青や緑や白もあるそうなのですが、よく知りません。
 ジョーク混じりに、両手で招く欲張り猫さんや、手のひらを上にして招く青い瞳の「ドル招き」もあるそうで♪
 招き猫のルーツとして、花街の招き狐説、今戸焼説、豪徳寺説の三つがありますが、個人的には今戸焼説を支持したいです。なので今戸焼の丸〆猫が欲しいのですが入手の機会に恵まれず。またいつか上京できるといいんだけどなぁ……。
(※ 今戸神社で配布される通称「今戸猫」も今戸焼であり今戸焼ルーツ説の証拠物件となりうるが、残念なことに丸〆猫ではない)