(旧暦 文月廿日)

 少し興味を持った記事。

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180724-00000010-wordleaf-soci

 と言うか、珍しくコメント欄に興味深い意見が多々見られます。

 まー確かに。
 昭和ライダーに比べて、平成ライダーは怪人が殺人するシーンは少なくなっている印象ですかね。
 と言うよりも、サスペンス・ドラマみたいな直接的に傷つけて殺すシーンが減ってるだけなんでしょう。

 例えばショッカー怪人は、斬る、刺す、毒液、毒ガス……等々、かなりストレートに殺人を行います。そして哀れな犠牲者は白骨化したり溶けて消えたり灰になったり。
 だからこそ怖かった。言ってみればホラーの怖さですね。だいたいが第一作目『仮面ライダー』のコンセプトが「怪奇アクション」でしたから。

 一方で、平成ではどうなんでしょ。
 軽く振り返ってみますと。

 平成第一弾の『クウガ』は観てませんが、たしかグロンギは“人間狩り”をスポーツとかレジャー、行事のようにとらえているんですよね? プレデターみたいな感じ?
『アギト』のアンノウンは針を刺して人を灰にしていた。
龍騎』のミラーモンスターは人を喰らう。
『555』のオルフェノクも、人の心臓に何か突き刺して灰にしてましたっけ。
『剣』のアンデッドは……憶えてないなぁ。
響鬼』の魔化魍は妖怪なので、わりと残虐だった記憶が。生け贄を求める姫と童子もですが、化け猫が登山者を捕まえたエピソードが、けっこうトラウマ級。
『カブト』は、ワームが密かに人に成り代わる恐怖でしたから、人の死を直接には表現しなかったかな。
『電王』はタイム・パラドクスものなので歴史が変わって人が消えることはあっても、直接の人殺しはやらなかったよなぁ、イマジンたち。
『キバ』のファンガイアは古来より吸血鬼とされていた者たちなので人を捕食した。とは言え、犠牲者が消えるだけですが。
『ディケイド』は……ないよな、殺人シーンって。
『W』って、殺人事件ありましたっけ?
『OOO』は、実は大量殺人やってますよね。大喰らいのガメルが大衆を一瞬でセルメダルにしてた。
『フォーゼ』は……校長がお星様になったくらい?
『ウィザード』の場合、誕生するファントム一匹につき犠牲者一人の計算なので、けっこう死んでることに。
『鎧武』では人がインベス化するけど、それを死とするわけにもいかないか。
『ドライブ』は『W』同様に犯罪解決モノなので、殺人事件があったかどうか。記憶が曖昧で。(;^_^A
『ゴースト』は主人公がいきなり殺されますからね。でも、他に殺された人って……?
『エグゼイド』は、ゲーム中にHP=0になればプレイヤーが消えますが。やっぱ、死ぬシーンと言うには、お上品すぎる。
『ビルド』は、まだ全部観終えてない。スマッシュ化した人間が闘いに負けると死にましたが、これまた消えるという綺麗な。

 ふむ。平成でも初期の頃は、しっかり人殺ししてましたな、怪人たち。
 それが徐々に、人を殺すのではなく「人の存在を消す」演出になっていった。
 記事にある、『電王』好きのお子さんが『V3』を観て「怖い」と泣いた、というのも当然でしょうね。それでいいんですよ、相手は恐怖の「怪人」なんですから。シザース!」

「子供を怖がらせてはならぬ」というお達しでもあるんですかね、最近は。
 だとしたら、そもそも変身ヒーロー物なんて、やんなきゃいい。
 得体の知れないバケモノを相手に、バケモノと同等の異質に変身して闘って人々を守ってくれるのが変身ヒーローだというのに。ねぇ?
 まー、平成ライダーの大半は装着アイテムに成り下がってますが…………。