プロの言葉は大きいでしょうね。

http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1806/13/news023.html

 頭が固いということもですが。
 賞の募集要項などには「既成概念に囚われない大胆で斬新な作品を求む」としながらも、その実、編集方針は無難路線への舵取りだらけ。読者からの批判・反発・抗議というリスクを恐れるばかりで、↑のご立派な理念などカケラもない。いや、萎縮した忖度した作品が大胆で斬新なはず、ねーだろ。
 でもって、“骨抜き”にされた作品が売れなければ全責任は書き手に来る(「あの作家は使えない」という評価の拡散などなどね)。骨抜きにした犯人(編集)は知らん顔。どうですよ。

 ぶっちゃけ、投稿サイトや自主サイトに上がっているアマ作品の読者評価を確認してから作者にオファー→商業出版という流れが増えているラノベや漫画においては、編集さんが「編集」の仕事をしていると言えるのでしょうか? はなはだ疑問ですね。
 既に人気があるのだから、売れる見込みがある、失敗するリスクは低い。こんなのド素人でも判断できますって。新人スカウトのレベルですらない。
 逆に、自主発表していた作品が大人気になってプロデビューしてしまう人は凄いなと、素直に思いますけどね。
 永井豪さんや本宮ひろ志さんを見出した西村さん、鳥山明さんを育て上げた鳥嶋さん、浦沢直樹さんに惚れ込み自ら矢面に立った長崎さんなどなどは、まさに原石を見抜く力と、その原石を研磨する覚悟を持っておられたわけで。そんな気概ある編集さんを今の時代に期待するのは無茶ぶりなんですかねぇ……。

 商業作品が異世界転生モノだらけの今の状況からしても、編集部が思考停止している説は濃厚でしょ。
 ああ、アニメ化決定後に声優さんたちの拒絶を喰らって企画がポシャッたあれも、異世界転生モノでしたな〜。編集さんが人を見ず数字ばかり見てるから、こーゆーことになる、のかな?

 けっきょく売れない責任が書き手にあるのなら(つか「文責」なんだから書き手にあるのが当然)、書く内容を決めるのは書き手の役目であり権限です。自分で納得いくまで書(描)いて、それが売れなければ、あるいは叩かれたなら、それらを受け入れるしかない。あたりまえのことです。その程度の覚悟は、モノカキ志望なら皆、できてるでしょ。
 となれば、もしも、素人レベルの仕事しかしない(できない)忖度編集様が創作の足を引っ張るばかりであるならば、出版社経由の出版そのものを見限るしかない。という結論は必定ですね(かつて、音楽業界でこれをやったのがフォーライフ・レコードを設立した、あの四名様ですね)。

 電子本の普及により出版への垣根が下がったことで、出版社が神である時代は終焉を迎えつつあるのかもしれません。これまでより、ずっと自主出版がしやすくなるわけですから。それはそれで、良い方向への変化なのかもしれません。
 残る問題は、書き手自身が、原稿を電子本にして出版するまでのプロセスすべてをやらにゃならん、という手間ですね。
 これまでは書き手は書くことに専念すれば良かった。ある意味、職人一筋で良かった。それが今や、書き手にはセルフ・プロデュースのスキルまでが求められる時代ということでもある。
 これ、きついなぁ。
 すでに名の売れているプロなら、まだしも。これから始めるトーシローには厳しいよなぁ。
 でも、やるしかねーんだろーなー。ガラスの心臓(言わせてくれ)のオイラに耐えられるだろうか?

 作品を伸ばしてくれる腕利き編集さんに出逢えた書(描)き手さんは、その大幸運を最大限に享受するのが良いと思います。
 あれこれ言いましたけど、けっきょくは人間関係って大切ですからね。





 まー、こんな阿呆な日記書いてる暇に少しでも小説書けよバカヤロウ、って言われそうですが……。