(旧暦 睦月十八日)

 これはオイラも承伏できんわー。

https://togetter.com/li/1204207

 新聞記者が無知であり、しかもその自覚もなしに知ったかで大仰かつ断定的な記事を書く生き物なのは、とうの昔っから知ってはいます。
 実際、専門分野の記事とかで出鱈目も多いですし、特にサブカル関連はボロが出やすい。
 知らなくても仕方ないから、そこを責める気はない。ただ、ちゃんと裏を取ってから書けや、とは言いたいですね。

 つたない記憶を掘り起こし、時系列に沿ってザックリ列挙してみますと。

 一作目の本放送は低迷、丸一年予定だったものが 43話で打ち切り。
 すぐ後の再放送と口コミとアニメ誌の論評などで、炭火のごとくジワジワと人気が燃焼。
 この再放送中に、バンダイから 1/144 の赤ザクとガンダムが発売。鳴かず飛ばずながら、少しずつラインナップを増やす。
 模型誌にて、ガンプラをスケール物のミリタリーとして扱った作例が多々掲載。これがモデラーたちの魂に燃料投下。
 模型界の盛り上がりがアニメ・ファンにまで飛び火、異常事態とも言える状況に(無意味で稚拙なだけな怒り肩ザクの作例が玩具屋に展示されてたよな〜)。供給が追いつかず、デパートだかスーパーだかで殺到したお客の将棋倒し事故という悲劇にまで至る。不良在庫との抱き合わせ販売なんて店側のズルもあったよね。
 劇場版三部作の公開。
 矢継ぎ早に新作プラモがリリース。が、メカの種類が尽きたため、アニメ本編に存在しない独自解釈のMSVシリーズを展開(アッグ・シリーズも、この頃だったか?)。
 MSVが一段落したところで、バンダイは、さらなるオリジナル、MSXペズン計画のプラモ企画を立ち上げる。が、続編アニメの制作が決定したため中止。
 続編『Zガンダム』が放送開始。
 以降、長寿シリーズへの道を歩む。

 多少、前後のまちがいはあるかもですが、こんなあたりかな。
 一作目の本放送が「序章」だとする記事の説を否定はしませんが。
 社会現象という意味でのブームと言うなら、まちがいなくガンプラ人気の第一波と劇場三部作が最初でしょうね。
『Z』は、その大波に乗っかって誕生した作品であり、言わば二世タレントが親の七光りで売れたようなもの。ブームの立役者では断じてありません。

 ホント、ちょっと調べりゃ判ることなのにねぇ。
 これは論評だから、まあ見当違いなこと書いても、記者が笑いものになるだけで済むけど。社説なんて各紙で互いにケナし合ってるしサー。
 でもな。同じノリで報道記事まで書かれてたら怖いぞ、マジで。



 一期でなく続編がブームの火付け役になったアニメの代表は、たぶん『ルパン三世』じゃないかな。
 出来は一期のほうが遙かに優れているものの、商業的に言うと一期は失敗作で(だからこそ2クールで打ち切られた)。
 それでも、再放送を通してのファンの地味な支持を受けての二期で大ブレイク。丸三年のTV放映と、その間に劇場版が二作品も公開されたのだから、二期がブームを作ったと言っても叱られないと思う。
 出来はシリーズ中で一期がダントツだけどね。大事なことなので二度(ry

 同様に一期が打ち切られた『ヤマト』は、どうだろうなぁ。『ガンダム』と『ルパン』の中間くらいかなぁ。
 打ち切られながらも、その後も地味に支持されて劇場版二作品と二期につながるのは『ガンダム』の流れに近いけど、プラモなどの商品面でガンプラほどの力は到底なかった。つか、ヤマトのプラモは劇場版二作目『さらば』の時期に初めて、まともにリリースされたはず。
 あと、『ヤマト』で面倒なのは、当時の松本零士ブームと混ざってるという点。ヤマト好きと松本ファンとが、こんがらがってたからね。昭和における『ヤマト』が一期放送から完結編公開までのほぼ九年間をまっとうできた背景に松本零士さんの存在があったのは、紛れもない事実。並行して『999』や『ハーロック』も好調だったし。『1000年女王』は、つまらなかったけど、いちおう売れたのかなあれも。
 ああ、『ガンダム』のガンプラに相当するのが、『ヤマト』では松本零士さんなのか。

 打ち切られた作品が後々に長寿シリーズとなる。
 というのは面白い現象ですね。何事も数字だけでは判らんということかな。



 まったくの余談……でもないか。
 商売的に厳しかった『響鬼』も、無理な路線変更するより、スッパリ打ち切ったら良かったんじゃないかな。で、『レイズナー』のOVAみたく、後にVシネマあたりで完結編をやれば劣化もなかっただろうし。今ならあたりまえの手法(『電王』とか『ドライブ』とか『エグゼイド』が活発だったね)も、当時は対応策候補にすら上がらなかったのかな。そう思うと、ますます残念でなりませんね。もう年月が経ちすぎて、今さら撮ることもできないし……。
 そう言えば、明日夢くんの中の人は俳優業を引退なさるそうですね。家業を継ぐという前向きな引退のようで。お疲れ様でした。