納めの薬師、己巳、針供養 (旧暦 神無月廿一日)

 懺悔いたします。

 かの人物の訃報をネットで知り、最初に心に浮かんだのが「ああ、せいせいした」でした。
 で、そのすぐ後に自分自身で、その反応にびっくりしました。いや、さすがに酷い、酷すぎる。人として失格です。恥じ入るばかりです。
 残された監督は、いたく悲しんでおられるでしょう。腹の中の声とは言え、そのお気持ちに対して失礼極まりない態度でした。
 猛省いたします。





 で、しっかり反省したあとで。
 それはそれ、これはこれ、ということで。

 あらためて考えてみると、私は件の人物が本当に大嫌いだったと判りました。
 もちろんTV等々に出ている姿についてのみです。私生活のことは存じませんから、そこまでは踏み込むつもりもありません。人格否定までするつもりはありません。
 が、とにかくTVに出ている様子は下品そのもので、奴が出ていればチャンネルを変えるか電源を切る。顔も声も不愉快でした。
 とにかく態度がデカすぎましたね。何様だ、てめえ! 旦那が名キャッチャーで名監督であっても、その嫁が名選手とか名指導者なわけではない。なのに、あの偉ぶった態度が気に喰わなかった。謙虚さのカケラもなかったからね。
 おまけに、少年チームで選手を指導してたり体罰与えてたりと、もう滅茶苦茶。
 挙げ句の果てに脱税で有罪。「ああ、やっぱりそういう人物だったんだ」と納得したものでした。
 著名人の嫁というだけで、自分も著名人だと勘違いするのは、本当に下品。まあ、持ち上げたマスコミにも責任がありましょうが(その反動か、後のマスコミの叩き様も凄まじかったですがね)。

 思えば。
 某海老名家とか、某和泉家とか、名人と言われた人の嫁が、自分まで名人級と勘違いして業界を混乱させる実例は枚挙にいとまがなく。
 実は妖之佑の実体験でも、この手の人物に酷い目に遭わされました。別に名人ということではなかったですが、専門職のかたの嫁である婆様が、ご自分を旦那と同レベルのプロだという態度で蘊蓄を語る姿に、心の中で失笑していたものです。その人が口出しして現場をかき乱すものだから作業が遅々として進まない。その責任を下っ端である妖之佑に押しつけられてましたよ。ああ、嫌な思い出だ。

 なるほど。私が件の人物の訃報に思わず感じた失礼な内容は、この過去体験があったからなのか。
 名人の嫁は、断じて名人ではない。そこに気づいていないバカ嫁は周囲に迷惑なだけである。ということ。
 ああ、もちろん名人の婿でも、同様ですから。念のため。