(旧暦 神無月九日)

 自覚がない、という意見も出ているようですが。
 あの万歳三唱は、むしろ「このままだとヤバイ」という自覚があるからこそ、お客を巻き込んで有耶無耶にしてしまおう、という目論見なんじゃないのかと思えてしまいますね。
 であれば、それに先だっての「力士を代表してお詫び」というのも、かなり意図的だと判ります。本来そういう台詞は現場に居合わせなかった責任者が口にするものであり、白鵬は暴行の現場に同席していたうえに目撃証言までしているのだから、この条件に該当しません。むしろ当事者の一人。なのに他人の顔はズルいでしょう。

 事件さえなければ、一年納めの九州場所千秋楽でお客と一緒に縁起物を何かする、というのはアリなんじゃないかと個人的には思います。不祥事さえなければね。
 TV中継にはまず映りませんが、千秋楽の最後の最後、土俵を閉じる儀式では、その場所の新人(力士、行司、呼び出し)が土俵上に集まり、三三七拍子で締めます。この儀式をもって神様がお帰りになり土俵は土俵でなくなる。よって、お客さんたちが上に上がってもOKとなるのですね。
 それを思えば、万歳三唱くらいとは思うものの……さすがに今場所はマズかったよなぁ。何より「白鵬九州場所を仕切っている」空気にしてしまっていることがね、本場所を執り行っている協会全体をバカにしているようにすら感じられてしまう。つまり意図的な所業だった。

 お客さんたちも、場の空気につい流されて三唱してしまったんだろうけど。
 あとになって冷静に考えれば変だと気づいたのかな? どうだろうね?

 批判的な声に対して朝青龍が言っていた「勝てばいいんだよ」という開き直った台詞。
 白鵬の腹の内にも、この台詞が胡座をかいているんでしょうかね。