こんなラジオを買いました。
Qriom(山善)の YR-M100 。
二千円程度という廉価さにも関わらず「野外ラジオ」を名乗る曲者です(笑)。
FM(ワイド)/AMの2バンド、調整は選局と音量のみ、と極めてシンプル。屋外での使用を想定してますから、これで必要充分ですね。
背中側を見ると野外用と判りますね。
裏蓋の固定が、ねじ込み式という防沫防塵仕様。
この厚み!
単一乾電池を四本も使う大喰いさんです♪ AC電源は無し。
これらも野外を考えてのことですね。
過去に、こういった屋外での使用向けに製造された防沫防塵ラジオと言えば名機揃いではあるのです。
National マリン122(R-122)
National マリン1号(RF-622)
SONY スポーツ11(ICF-111)
SONY スカイセンサー6000(ICF-6000)
SONY ICR-S71
SONY ICF-B100
SONY ICF-B50
SONY ICF-B200
ナショナルのマリン・シリーズなんて防水でしたからね。
とは言え、当時の定価からして高級品であり、古道具となった現在も某オクで取り合い状態(かな?)。
最近まで製造販売されていたのがソニーの S71 。
AMのみですが、高評価を受けていたようですね(SW22 や EX5 と同じく、十和田オーディオ製とのこと。そりゃ名機なわけだ)。
その S71 も終了してしまい、大手がシンプルな野外ラジオを出さなくなった。
もっとも、それなりの価格のラジオを野ざらしで使うというのも勇気が要るもので、どうしても屋内で大事にしてしまいそうになります(苦笑)。
そんな中での二千円。これは意味が大きいです。
二千円なら、擦り切れるまで使いきって壊れたら買い換える、という割り切りが容易にできますからね。
YR-M100 を使ってみての印象を一言で言うなら「雑」です。
つまみ類は大雑把、伸縮アンテナは最長で 40cm に満たないほど短く角度も変えられない、デザインも特に個性がなく、音量はあるものの音質はボディが鳴くので大したことない。
でも、畑仕事や庭仕事、あるいは洗車などに付き合わせるのに、これほど適任のラジオもないでしょう。砂埃や俄雨が来ても平気な防沫防塵、デザインに凝ってないので仮に紫外線焼けしたところで痛くも何ともない、うっかり倒したり蹴飛ばしたりしても二千円なら泣かなくて済む。大丈夫だ問題ない。
巧みな構成と価格だと思いますよ。
そして意外だったのは、感度が良いことです。値段が値段なので期待してなかったのですが、驚くほど高感度。特にFMがね、短いアンテナのクセに良く入ること。
それと、これも期待してなかった選局もしやすいので、びっくりしました。選局ダイアルが 180度しか回らないのでポリバリコンに直結しているっぽいんですけどね。だから混信に苦労させられると思ってたのにね。いや、実際に目的の局を捕まえるまでは少し苦戦します。が、見つけたところでピタッと合うんですよ。微調整とかする前に合ってしまうんですよ。不思議です。素人の当て推量ですが、同調回路に何か仕掛けがありそうです。
回路図と、あと分解して中身も見たいですね。どこかにアップされてないかな?(自分のをバラす気はサラサラない) まあ、集積回路がデンッとあるだけかもですが。
欲を言えば、炎天下で使うことを考えると、色は黒でなくグレーあたりがいいかも、とは思います。
あと、ボタ山みたいな形のツマミ類は扱いにくいです。作業手袋とかしてたら回せないんじゃないかな。自動車模型のタイヤとか強引に貼り付けたらいけるかどうか、などとバカなことを思案中。
不満は、その程度ですね。
何か、この手の低価格ラジオで割り切ったコンセプトの物をあれこれ試したくなってますよ(笑)。