(旧暦 長月十九日)

 まさか「ブラック・パイソン」の名を持つレスラーが、ただの噛ませ犬で終わるとはね。試合中に「やめてくれ」と哀願するなんて、とても虎の穴のレスラーとは思えない無様さ。
 今のところはタイガーの強さだけが目立つ演出ですが。これは、オーディンもパイソンもラフではあるものの悪質な反則まではしていないから、というところが大きいですね。
 しかしながら、次の刺客は「レッド・デスマスク」。かつての「赤き死の仮面」は初代タイガーをギリギリまで追い詰めた男(タイガーがブチ切れて反則解禁しなかったら殺られてた)。その名を継いでいるからには、かなりの残虐レスラーかもしれません。
 ということで、そろそろタイガーの苦戦が観られそうですね。

 ただなー。
 ダークになった、つまり仇討ち目的で闇墜ちしたタクマはいいとしても。主人公・タイガーであるナオトの動機がタクマ同様に私的復讐というのが、ストーリ的に弱いですね。その復讐に、虎の穴の怖さをよく知っているはずの拳太郎が乗る理由も、よく判らない部分。
 初代は、いわば成り行きでつけ狙われる立場になっての必死の防衛が自身の成長につながり、結果的に敵の壊滅(?)にまで至ったパターン。
 二世は、勝手に初代を受け継いだうえに「正義が力だ」とまで公言したほどに心身が高尚なばかりか、相棒と車と秘密基地までブッ翔んでて、いささか雲の上すぎたきらいも(笑)。
 その二人のタイガーに比べて、今のタイガーは微妙なんですよね。精神的に俗物であっていいんだけど(少なくとも初期の伊達直人は、ごく普通の青年だった)、とにかくその熱意の方向性が不純な気がしてねぇ。これが「団体潰されて恩人も殺された」くらいなら復讐心も理解できますが、イエローデビルに倒されたトランクス、廃人になったかと思ってたら普通に会話できてますしー。

 にしても、たった三年だよな?
 虎の穴で生き残ったタクマは、ともかく。
 拳太郎、ナオトにどんだけ鬼畜な特訓させたんだか……。





 鉄華団が生き残り勢力拡大したことで、逆に世界は荒れ、子供たちの境遇はむしろ悪化しているという……。つくづく狂ってますね、ガンダム世界ってのは。
 改修されたバルバトスとグシオンは安定の強さ。これは、またプラモ買わなくては♪
 鉄華団の新人、あのネクラそうなガキは、かつてのユージンを思わせます。さて、彼はどう成長するのか、はたまた堕ちるのか。
 でー、ガンダム恒例の“仮面の男”さん登場ですがー、鉄華団とマクギリスに強い思い入れがあるようでー、声が誰かに似てる気もしますけどー、あれはいったい誰なんでしょーねー。