八せん始め、小田原道了尊大祭 (旧暦 葉月廿七日)

 ときに、ゴジラは何名おられるのか?
 ちょっと整理してみましょう。

ゴジラ』(昭和29年版)のゴジラはラストにお亡くなり。
『逆襲』のゴジラは同種族別個体、つまり二代目。作中に言明はないが以降『メカゴジラの逆襲』まで、および『流星人間ゾーン』に客演したものは同一個体と思われる(キンゴジ、モスゴジ等々、人相と性格が、かーなーり変化してるけどねー)。最後は海に還っていったまま消息不明。
 この途中、息子とされるミニラが登場するも、ゴジラに成長したという記録はなく。
ゴジラ』(1984年版)で登場したのは三代目にまちがいなく。なぜなら、その凶暴性ゆえ、ミニラの成長した個体とは到底思えないうえに、そもそも映画そのものが『メカゴジラの逆襲』の続編として作られていない。
 次の『vsビオランテ』で前の上陸被害時に採取したG細胞とやらが出てくるので、ビオランテと闘った個体は三代目と、ほぼ断定できる。
 続く『vsキングギドラ』にて、未来人の過去干渉によって三代目は歴史から消失。ただし、この歴史改変は別にゴジラを生んでおり、元となったゴジラザウルスが三代目のそれと同じもののため同一個体とも言えるが、いわばパラレルなので解釈が難しい(つまり、未来から来てフリーザ親子を倒し未来に帰ってセルも倒したトランクスと、未来でセルに殺されタイムマシンを奪われたトランクスと、『GT』で宇宙を冒険したトランクスが、それぞれ同一人物かどうか、という悩みだよ)。とりあえず三代目βとしておこうか。
 で、以降の所謂「vsシリーズ」は、この三代目βが暴れ、最後の『vsデストロイヤ』で壮絶な最期。
 この二つ前、『vsメカゴジラ』にて、ベビーゴジラが登場。次の『vsスペースゴジラ』ではリトルゴジラに成長。そして『vsデストロイヤ』では、さらにゴジラジュニアへと成長しラストでゴジラに。つまり、ベビー→リトル→ジュニア→四代目、ということが言える。
『ミレニアム』では、特徴が前の元ジュニアとはまったく違う(色や背びれの形)。と言うか、この作品は「vsシリーズ」とはパラレルであり、ここに登場するゴジラは、この世界での二代目(初代は昭和29年の個体)。だが、あえて便宜上、五代目と呼ぶ。
『×メガギラス』のものは、外見上は前作と似ているが別個体。この物語世界ではゴジラは一体のみ。昭和29年以降、ずっと日本を襲い続けているそうな。これも便宜上、六代目とする。
『大怪獣総攻撃』の個体は、ひときわ特徴的。怨霊の集合体という独自の設定と、白目が不気味。この物語世界での二代目。便宜上、七代目としておく。
『×メカゴジラ』と『東京SOS』は同じ3式機龍が活躍する繋がった物語。登場するゴジラは、この世界での二代目。だが、便宜上、八代目と。
FINAL WARS』では、唯一の個体。つまり初代と言える。便宜上、九代目。ちなみに、ミニラもいる♪
GODZILLA』(1998年北米版)の個体は、実はゴジラではなかったとする学界の研究結果が出ており、カウントに値せず。
GODZILLA』(2014年北米版)の個体は、この物語世界での地球生物の頂点となる種族の末裔。便宜上の十代目。
『シン』のゴジラも『総攻撃』のものに負けず劣らず個性的。歴代との共通点が見た目と名前以外にほとんどなく、「怪獣」というよりも「クリーチャー」(「ありゃ使徒だろ」という声もあるが、まさにそんな感じ)。とりあえず十一代目とする。

 ということで、今のところ十一体おられるようです。二体のミニラを加えたら十三ですが……ミニラは、ずーっとミニラのままなんだろーなー(笑)。
 昭和シリーズと「vsシリーズ」の他は、すべてがパラレル世界として作られているため、作品の数だけゴジラがいることになりますね。

(※ 数えまちがいがあるかもしれません。その際は、ご勘弁くださいませ)