『こち亀』のないジャンプなんて、衣と尻尾だけの海老天、牛丼の肉抜き、タコなしのタコ焼きみたいなもんだろ。
『こち亀』終わったら、雑誌名を変えるべきだと思う。かなり本気で思う。
四十年ですか。
秋本さんが常に意識しておられた『ゴルゴ13』に、ちゃんと肉薄できたんじゃないかなと思います。いや、物差しによっては、追い抜いたかもよ。
コミック第一巻第一話が実は投稿作品・デビュー作品だったんですよね。
だからなのか、その描き込み度合いが他と桁違いで、隅々まで細かく描き込まれてた。それだけで「凄い人だ」と思ったものです。
後にクレームが入り変更することになったペンネームも洒落が効いてて。とにかく、できることはすべてやる人なのでしょう。
バイクに乗ってて一時停止不履行で罰金四千円を納める羽目になった事情を画面の端っこにしつこく書き込んだ回とか。
愛車ホークII にまつわるあれこれを書き込んでみたりと。
とにかく、表現でもあらゆる手段を試しておられましたね。
車や銃器に対するこだわりと、それから来る念の入った描き込み。
そして流行に敏感であると同時に。『鑑定団』よりはるか前から、ブリキのオモチャや古いキャラクター・グッズの価値をしっかり見出して解説していた作品でもあります。
四十年の間にレギュラーも随分と入れ替わりました。
メイン・レギュラーの部長と麗子は、実は途中参加なのですよね。
第一話は両さんと中川で展開。第二話以降、中川は姿を消し(後に復帰して、それまで小笠原諸島に異動していたと本人の談)、両さん、戸塚さん、寺井さんのトリオが、いちおう公園前の常連だったかな。ガラの悪い両さん戸塚さんのコンビが騒動を起こし、寺井さんが巻き込まれるパターン。
そのうち戸塚さんが自然消滅したのは残念でした(たまーに、チラッと出てましたが)。
他にも、一時期レギュラーで連続登場していたのが、気づけばいなくなってるキャラの多いこと多いこと。
連載開始時、青年だった秋本さんも、今ではじji……げふんげふん。
よ、四十年はデカいですね。
アニメも八年続いたんですね。これも凄い。
ああ、慎吾ちゃんのドラマは、なかったことにしておきます。
淋しいですが。
秋本さん、長い間お疲れ様でした。ありがとう!