(旧暦 水無月廿五日)

 もう十年ですか、早いものですね。

http://internet.watch.impress.co.jp/docs/event/1012333.html

 その十年間で、通算六十一名のかたがたがデビューというのが多いのか少ないのか、よく判りません。
 が、大事なのは、プロとして生き残っている人の数なんですよね。そこが肝心。
 ぶっちゃけ、才能のある人をまともな指導役がビシバシと尻蹴り続けたら、デビューそのものはできますよ。でも、プロとして定着するかどうかは神のみぞ知る。
 デビュー作だけで以降に何もないって人は、実績の頭数に加えないでいただきたいところですね(笑)。

 ↑は漫画ですが。
 小説も似たようなものだと思います。特にラノベ
 投稿サイトが増えて、もはや誰でも気軽に、不特定多数を想定読者とした書き手になれる。
 で、そこをチェックしたプロ編集者が「とりあえず売れそうだ」という作品を商業出版。売れれば良し、売れなければサヨナラ。あー、こっちは尻叩かないのか(苦笑)。
 
 漫画も小説も年間でデビューする人なんて、それこそアイドル・タレントやお笑い芸人みたく大勢いるんじゃないですかね。でも、その大半がデビュー作か、それと+αだけで消えてゆくことでしょう。
 世は描き手・書き手の使い捨て時代ということです。


 あ?
 ええ。
 もちろん、自分のモチベが上がらないことの言い訳に使ってますよ(爆)。

 いや、実際問題サー。プロですら喰っていけない時代ですよ? そんな喰えないものを仕事として目指す意味なんて、あるんでしょうか?
「喰えなくてもいい」ってんなら、そもそもプロ・デビューなど考えず、それこそ投稿サイトの常連として趣味として好きなものだけ書いてアップしていればいいわけで。ファンも付けば悪口も叩かれるかもしれませんが、それでも書き手として自由な分、精神的には健全かもしれません(プロだと書きたくないものを嫌々書かされる可能性あり、でしょうからね)。

 のんびりしてるうちに、小説投稿・応募の状況が激変してしまいましたね。
 もはやアナクロでアナログな妖之佑なんかがプロのモノカキを目指すのは、とーてー無理そうです。
(いや、つい先日、MFだったかで 81歳の人が一次選考を通過したとかで話題になってましたけどね。一次で騒いでどうすんねん? な気がせんでもないです)

 パワーのある人は、kindle とかで自主出版しちゃうんでしょうけどね。
 その我が道を行くモチベには感心させられますよ、本当に。


 ↑のキャッチコピー「あなたの才能に必要なのは、〆切です。」ってのは至言ですね。
 もっと早く、この言葉に出会っておきたかった。(;^_^A


 ところで。
 ↑の記事にある、プロの漫画家さんが「デビューまでに描いた原稿は、平均で240ページ」というのに、びっくりしました。
 ギャグ漫画が 15枚、ストーリ漫画が 30枚としますと。ギャグは 16本、ストーリは何とたったの8本でデビューしていることになるじゃありませんか!?
 これって要するに才能のある人はサッサとデビューするし、無能は何十年経っても無理ってことですよねぇ……(古い『こち亀』に「十年以上投稿し続けて、いまだに佳作にも入れない悲惨な奴」ってのが出てましたっけ)。この「240枚」ってのは、自ら引き際をわきまえるボーダーラインと捉えるべき数字なのかもしれません。
 小説だと何枚くらいなんだろ、このボーダー。