この人も昭和の星と言っていいでしょう。

 いちおうの肩書きは「ジャズ評論家」なんだそうで。
11PM』時代のことは実はよく知らないんですよね。
 ただ、当時から「好きな事だけやってて趣味(釣りと競馬と麻雀とボーリングと読売巨人)をそのまま仕事に持ち込む。そのクセ専門外についても偉そうに喋るデブ」という認識で(笑)。
 むしろ、『ゲバゲバ90分!』のレギュラーの一人、というほうが記憶に残ってます(実は前田武彦さんとともにメイン・キャストだったようですが、そこまでは気づいてなかった)。
 全盛期は、やっぱり『クイズダービー』や『世界まるごとHOWマッチ』などなどの司会しまくってた頃でしょう。
 同じ頃にやっていた、この人にしては短命だった番組『こんなモノいらない!?』が印象的でした。もっとも毒舌が相応しい番組だったと思います。ざっくり例えると別冊雑誌『買ってはいけない』のTV版みたいなもので、毎回毎回、一つの品やサービスやシステムに絞って徹底的に攻撃する番組でした。印鑑とか煙草とか姓名判断とか血液型占いとかドラフトとか。テーマ対象とかなり揉めたこともあったようで(褒めずに貶すだけなのだから、さもありなん♪)、「東京**区の福祉体制がなっとらん」と番組で叩いたところ当の**区から猛抗議が来て担当者が反論のために出演までしたことも。ドラフトを扱った回では「巨人軍は何様だ。俺はもうファンなんか辞める」発言が飛び出したんですよね、日テレの番組なのに(爆)。
「出演者それぞれが好きなことを企画にしよう」という呼びかけで始まった『ギミア・ぶれいく』も好きでしたよ。『笑ゥせぇるすまん』や「赤城山徳川埋蔵金発掘」をやった番組と言えば思い出す人も多いでしょう。
 そして、セミ・リタイア後は半年ごとに『なんでも鑑定団』に押しかけては紳助さんいじりと自著の宣伝をするのが習わしでした(笑)。
 議員になったことは残念でしたし、すぐに辞めたことにも失礼ながら呆れました。まあ、無敵最強と思われたこの人も「人の子」ということで。
 その後は、ご病気のこともあってか『鑑定団』にも出てこなくなり。たまにTVでお見かけすると、その激痩せぶりに、ちょっと目をおおいたくなったものです。
 それでもセミ・リタイアからおおよそ四半世紀、悠々自適だったことでしょうし、そもそも現役の頃から好きなことしかしていなかったのですから、生きたいように生きた人だったんでしょうね。それと、ご自身の苦労を表に見せない人だったんだろうなとも思います。



 物怖じせず発言する人が、どんどん減っていくなぁ……。