(旧暦 皐月廿八日)

暗殺教室


 原作未読、アニメのみ視聴組です。

 ですが、それでも判る。
 近年でも希に見る、恵まれた作品だったということが。

 物語世界の中で、3年E組の一年間をきっちり描ききった。
 打ち切りも、そして人気に欲を掻いた横槍どもによる不自然な延命もなく、原作が予定どおりにきちんと物語の中の一年間で決着できた。
 これって、何げに凄いことですよ! あのジャンプ連載というのが、また驚きです。人気度に編集方針が露骨に左右され、作者の意向無視で無茶なキャラの強化や無謀な連載延長すらも強要する処なのに(爆)。
 原作者さんの実力に裏打ちされた強い信念と、それに惚れ込んだ担当編集さんの頑張りだったのでしょうね、きっと。

 原作の御利益なのか何なのか、アニメは二期に分割されたとは言え、合計で4クール。以前なら一年間をかけて放送される分量ですから、よくしたものです。
 惜しむらくは、これを四月開始、三月終了の通しペースで放送してほしかった。

 内容について今さら触れるのは野暮というもの。
 見事に完成された作品ですからね。

 ただ一点。
 最近の流行りみたく、最終話のエピローグで、死んだキャラが「なんでか実は生きてました。テヘペロ♪」って出てこなかったのも、この作品の優れたところだと思います。
 連載開始時点で、全体構成は完成していたのでしょうね。そして、決してブレずに全うした。やっぱり素晴らしいです。

 ごめん、もう一つ言わせて。
「うちの先生は、どれだけ残したら気がすむんだ…」
 笑いながら涙と鼻水ダダ漏れでしたよー。(T-T)

 原作者さんは、あの『ネウロ』の人だったのですね。
 言われてみれば、闇モードの浅野理事長が、彼によく似てるわ(笑)。

 これは、今から原作本を買いそろえても楽しめそうですね。
 大人買い、するか? ん?