天一天上 (旧暦 卯月五日)

 あくまでも不可思議現象はない、という立場を固持。

 そのうえで。
 最も怪しいのは主催者ダーハラ。
 以下、この前提にて仮説を。

 ダーハラの目的は、こはるんをモノにすること。
 こはるんの資料を元に、前もってあの村に赴き仕込みをしていた可能性あり。あるかどうかも判らない村を目的地にツアーなんぞ組めるわけがないからね。「見つかりませんねー、残念ー」では皆からタコ殴りにされるよ。
 参加者の中に、おそらくは協力者がいると思われ。誰かと言うなら、早々に退場した面々であろう。参加者たちの視線から外れれば、裏方として自由に動けるからね。
 ただ、そうなると、あの村の住人たちは、どうなってんの? 「一年くらい」積もってた埃が正しいのなら、豊かな畑のほうが仕込みの一つかもしれない。

 ダーハラとしては。
 伝説の納鳴村を発見すれば、こはるん上機嫌、手伝った自分の好感度アップ。参加者たちは適当に脅すことで意気消沈、ツアーそのものが自動的に中止。で、こはるんとのツーショットで街に戻りイチャラブ。
 というゲスな目論みだったと思われ。

 が、ここでダーハラも考えていなかったイレギュラーが発生という流れではないかと。つまり、ダーハラはラスボスではなく前座。
 協力者による予定外の行動か裏切りか。あるいは、まったく想定していなかった第三者の参入。
 それについて関わっているのが、たぶん真咲なんだろうな。村の関係者というのが一番、当たってそうな説。
 こはるんも微妙に怪しい。古い文献で納鳴村の歌を見つけたって言うけど、なんで唄えるの? その文献には五線譜も載ってたの?

 冷静に思えた美影が、かなりメンタル弱いと判り。
 他の面々も、あれこれと危なっかしそうで。特に、らぶぽんはローヤに入れておくべきレベル。
 まともな精神してそうなのがヴァルカナとマイマイくらいしかいないとは、何て状況だよ。
 いや、洞察力の優れたナンコがいち早く真相に迫りそうなのだが、だからこそナンコの身柄が特に危ない気もする。