(旧暦 葉月十八日)

 国連の常任理事国入りを目指すってサー。
 安保法を国会で通して、調子こいてますね、安倍ボンボン。アベノミクスの成果もないのに(牛丼屋チェーンが、ふたたび値下げに転じたろ?)、「第二のアベノミクス」とか「新三本の矢」とか言い出しましたし。
 頭悪くても知識と偏差値だけはそれなりにあると思ってましたら、どうもそっちもダメダメのようで。

 国際連合ってのは、第二次世界大戦の連合国によって作られた組織であって、当然のこと大戦の構図がそのまま組織構成になっています。常任五ヶ国すべてが大戦の戦勝国というのが、その判りやすい部分(この意味では、本来なら今の露西亜中共には常任理事国の資格などないはず)。
 例えるなら、常任五ヶ国=親藩、その他の連合国=譜代大名、枢軸国(連合国に敵対した国)=外様大名、ということです。
 そして日本は当然のこと、枢軸国ですから外様大名
 外様がどんな扱いを受けたかは、ご存じでしょう。そう。権利は厳しく制限されるのに、負担だけはしっかり重たく課せられる。しかも、いくら尽くしても譜代にはなれませんし(願譜代にはなれても、正式な譜代は無理)、まちがっても親藩になどなれる道理は一切ないのですよ。
 非常任理事国でありながら、重い経済負担(米に次いで二番目であり、他の常任四ヶ国よりも重い)をし続けている日本の姿と一致するではありませんか。

 国連を解体して新たな国際組織を作るというのなら話は別ですが。
 国際連合である限り、日本の立場は「敗戦国」であり「戦争犯罪を犯した国」であり「どれだけ搾取してもいい相手」であり続けるのですよ。

 安倍は何かにつけて「戦後レジームからの脱却」と言ってますが、常任理事国入りがそれにつながると言うのなら、脳味噌腐ってますね。
 国連が国連であり続ける限り、第二次大戦の結果から成立した今の構図は変わりようがありません。乱暴に言ってしまえば今の世界は常任五ヶ国によって征服された社会なのです(絶対的権利を持つ恒久的地位なんてものは、健全な社会と相反する)。
 にも関わらず「常任理事国入りを目指す」と公言する安倍が日本の総理だなんて、いい恥晒しだと思います。
 これが逆に「日本は非常任理事国なのだから、国連への経済負担もそれに相当するレベルにまで大幅減額する」と宣言して実行すれば評価もまた変わるんですけどねぇ。いや、簡単なことですよ。義務じゃないんだから払わなければいいだけ。実際、態度と声のデカい露介や中共は、まともに払ってすらいないですよ。