(旧暦 水無月十三日)

 ちょい前の話題ともなるのですが。

 ASKA氏の実例にあるとおり。
 創作者・演者が逮捕・起訴されると、創作物が自主回収、場合によっては廃盤とされるというやつ。
 ASKA氏の例で言うなら、発売直前だったジブリの宮崎作品集から、特典映像となっていたチャゲアスのPVが削除されるという事態(これは、ジブリの独自判断により、購入者に無償配布という形で決着したようですが)。

 こういった措置ってどうなんだろ?
 と思うのです。

 古い話ですと、TV時代劇『子連れ狼』(萬屋錦之助さん版)の一期と二期で子役を務めた人が大人になってから起こした事件を理由に、この一期・二期が再放送されなくなりました(子役が交替した三期のみ放送。ぶっちゃけ、物語の流れが判らんくなる乱暴な扱い)。て言うか、ドラマや映画などは当該者だけの創作物ではないのに。
 さらにはスポーツ界だと、本人の打ち立てた公式記録を全抹消という、かなり厳しい処置がなされます。

 創作物を配した時点では、記録を出した時点では、何も悪いことをしていなかったはずなのに、それらまで処罰の対象とするのは、何か釈然としません。まるで、存在そのものを消し去りたいかのような、病的潔癖性とすら言ってしまえるような。

 本人に対して実刑が確定した時点で事務所や版元が契約解除する、というのなら判ります。むしろ当然の対応だと思います。
 ですが、それでも過去にまで遡るというのは……うーん。

 で、その反面。
 例えば、あのホリエモン氏は獄中生活中に、有料配信のメルマガ執筆で大儲けしてましたよね。
 他にも収監中に本を執筆して版権収入を得る者もある。

 服役中の著名人が名前を看板に稼げるのに、容疑者・被告となった著名人は過去の実績まで否定される。
 あまりにもバランスが狂っていると思うのですが?