(旧暦 葉月十三日)

 どこぞの声優事務所が、一部の熱烈な追っかけに対して、法的措置をもちらつかせつつ自粛を求めたと。
 それは、まあいいです。出待ちとかって、される側にすればどう考えてもいい気分じゃないでしょうからね。しつこいと、ストーカーと変わらんし。

 ただ。
 こうなった、そもそもの責任は実は声優業界にあるのではないかと思うのですよ。
 つまり、「ボイドル」なる造語あたりから始まり現在に至る、若手声優のアイドル的な売り込み商法。
 今のCD、BD、写真集などなどの売りかたはアイドルそのものでしょう。
 アイドルとして売り込むなら、アイドルとしてのリスクも生じるのは当然の結果であり。今の事態は声優業界が自ら招いたものとも言え、まず声優業界こそが反省すべきだと、思うのです。

 そもそも「声優」とは何なのか?
 文字どおり「声の俳優」でしょ?

 それが主題歌CD出すだけならまだしも、その時点ですぐに「アーティスト」を名乗らせたり、ライブを開かせたり。それで付いた熱狂的ファンが騒ぐと「法的措置」で脅しをかけて黙らせようとはね。身勝手とは、こいつらのために使う単語ではないでしょうか。
 事務所とレーベル会社の姿勢には疑問を抱かざるをえません。

「声の俳優」さんなのですから、演技の稽古に心血注ぐべきはずなのに、歌だの踊りだのに時間を費やして、本当に声優としての実力が育つのかも疑問です。専門職のはずでしょ?
 掛け持ちできるのは、ほんの一部の才能あるかただけだと思います。なのに雨後の筍のごとくウジャウジャと……(世間的に下に見られる傾向にある「アニソン」ですが、アニソン歌手が歌うものと、声優が片手間に歌うものとを一緒くたにしてほしくないですね)

 そのせいかどうか、いわゆる「萌えボイス」は、どなたが出しても金太郎飴のごとく、同じに感じるのですよねぇ。
 ぶっちゃけ。誰が描いても代わり映えのしない萌え絵に、誰が当てても代わり映えのしない萌えボイスの組み合わせ。
 そろそろ飽きるを通り越して、うんざりしてきました。

 決して近年のクソつまらんジブリ作品を支持するものではありませんが。
 ジブリのみならず、いろいろなアニメ作品に声優の起用を控える傾向があることを、不本意ながら支持せざるを得ない状況になってきているのかな、とすら思ってしまう今日この頃なのですよ。

 萌え系作品が売れる、すなわち需要がある、という事実は存在しますから。
 二極化を図る、というのがいいかもですね。演技力系と萌え系の二部門に、養成所段階から明確に分離する、と。
 で、内容勝負のアニメと萌えアニメとを別種として切り離したらいいと思いますよ、もう。



 たいへん恐れ多くも、あの御大が、似たようなことをおっしゃってましたわー。

http://www.j-cast.com/2014/08/23213864.html

 妖之佑の戯れ言など、お忘れくださいませ。
 御大のお言葉で充分ですね。