上弦、芒種 (旧暦 皐月九日)

 ここのところ、寝台列車の廃止が続いている印象ですが。
 さらに、廃止予定も複数ある様子ですが。

 原因というか理由は新幹線が充実してきていることだそうで。
 つまりは、日本列島、どこにでも日帰りで行けるようになりつつあるから、ということでしょう。だから車内泊は不要だと。

 在来特急が減ったこと。
 列車の窓が開かなくなったこと。ために窓越しに駅弁を買えなくなったこと。
 食堂車が消えたこと。

 すべてダイヤの高速化が原因なのでしょうか。

 淋しいものですね。
 悲しい考えかたですね。

 対照的に。
 ニュースでも事故などで話題にされることの多い、バスツアーの詰め込み強行軍スケジュール。

 使いかたが本来の目的とは違いますが。
「狭い日本、そんなに急いでどこへ行く?」
 という言葉を思い出すのです。

 利用者それぞれの理由・事情などなどあるでしょうが。
 バスツアーの余裕のない忙しい旅に何の意味があるのかと常々思うのです。
 旅行って心を豊かにするもののはずなのに、どこか貧しさを感じるのですよ。

 そう言えば。
 海外からの観光客を対象にしたバスツアーを取り上げた番組を観た限りなのですが。
 詰め込みバスツアーのお客が亜細亜人だらけだったように見受けられました。欧米人は少なかった気がする。
 これは、やはり民族性なんでしょうかね。
 欧州では休暇をたっぷり取る。そういう人たちは、あんな忙しいツアーは使わない。
 ということの顕れなのかもしれないと、そう感じました。

 要するに。
 亜細亜は精神的には永遠に貧乏なのかもしれないな。精神面の豊かな欧州には決して追いつけないのかもしれないな。
 ということ。