(旧暦 水無月廿九日)

 ゲールの行動は忠心か、保身か?

 この疑問に終始した第18話でした。

 そも。
 ヤマトが次元断層に囚われの身となったとき(メルダ少尉が乗艦したときですね)、かなりの自己チューぶりを発揮したダメ指揮官でしたよね、ゲールは。
 しかも断層が膨張した際は自分の艦だけ逃げてしまった。指揮下の艦船に退去命令を出す暇さえ惜しんでの逃げ足でしたからねー。部下がどうなろうと知ったことではない、という姿勢がバラン星基地指令ゲールのダメダメさを表しており、新たにバラン星指令となったドメル将軍との落差を醸し出していました。

 ところが今回は、どうよ。
 大艦列の中、いきなり出現したヤマトに混乱し同士討ちする艦隊に「何をしている!?」と密集体勢をやめるよう指示したり、それを「ならぬ」と止めた元帥の、部下の命などどうでもよいという態度に青ざめてみせたり。
 あまっさえ、総統の通信が割り込み、暗殺計略が露呈して狼狽える元帥を「逆賊め」と射殺。
 おまけとして、ヤマトの波動砲によってバラン星が崩壊するのを知って即座に全艦隊に退却命令まで出すという有能ぶり。
 今回のゲールさん、まるで別人でした。いいトコずくめでした。
 まあ、射殺の部分だけ見れば、やはり保身に見えるんですけどね。「自分は元帥の計画を知らなかった」ということを示すための行動、と(実際、知らなかったわけですが)。

 ところで。
 旧作での七色星団が全26話中の第21話から。
 今作での七色星団は第19話から(全何話予定か知らんが、まさか2クールではあるまい)。
 もう大マゼランが目の前って、えらくペースが速いですよね。
 大マゼランでの物語をじっくり描く予定なのか、あるいは旧作では没となった小マゼランでのエピソードでも予定されているのか。
 バラン星崩壊の経緯を見ても、だいぶ旧作から離れてきた『2199』ですから、もう、とことん独自路線を突っ走っていただきたいと思います。意外性があるほうが観応えもありますしね♪