久米宏さんの『実は日本人はデフレが大好き』を観てみたのです。
お金持ちがケチになり散財しなくなると世の中にお金が回らない。これが深刻な不景気につながる。
という論理は理解できます。
一昨年の東日本大震災でも、「だからと言って日本全体が自粛モードに入ると経済が停滞し、かえって復興が遅れる」という問題提起がありましたよね(ここを理解しない当時の石原都知事は「花見どころじゃないだろう! バカなこと言うな」と低脳発言連発してましたが)。
ただ。
この論法の中で、麻生さんが総理だったときのポカを取り上げたのは、どうなんでしょうね。
ほら、例の「ホテルのバーは安い」ってやつです。
久米さんと、当時、麻生さんを擁護した鳩山(弟)氏との対談によれば「日本人は土光敏夫さんみたく、質素倹約な大金持ちが大好き」なのだが、だからと言って「総理大臣がホテルのバーで呑むことを、いちいち叩くな」という流れでしたが。
誤解・曲解も、ここまで来ますか。鳩山氏はともかく、久米宏も墜ちたものです。
当時、国民が麻生さんの発言を気にしたのは、麻生さんの金銭感覚です。
お金持ちが高い店で呑んでも誰も文句は言いません。
ただ、ホテルのバーの価格を「安い」と言ってしまう人が総理であり庶民を標的とした増税を考えている、というところに庶民はカチンとくるのですよ。この発言よりも前、麻生さんは「カップ麺は四百円くらいだろ」というバカ発言もしてましたからね。
カップ麺が四百円もしてたら、庶民はとっくの昔に干上がってます。その麻生さんの苦労知らずなおぼっちゃま的金銭感覚が叩かれたのですよ。
久米も鳩山も、ここを理解していない(あるいは判ってて、とぼけてる?)。
こんな感覚だから、平気で消費増税をできるのですよ。
ついでに言えば鳩山家の大金持ちぶり。
鳩山兄弟はお金に困ったことがないと、よーく判りました。つか、自分でお金を稼いだことすら、なさそうですね。
これでは庶民と感覚がズレるどころか巨大な活断層すらデンっと居座ってます。
そりゃ、こいつら平気で5%を10%にも20%にも、できるわな。
鳩山氏が大金を湯水のごとく遣うのには何も申しません。いや、むしろジャンジャン豪遊していただきたい。
ですが、もう政治には参加しないでほしいですね。
とは言え、鳩山(兄)氏などは政治家を引退したにも関わらず政治に干渉して日本に迷惑かけまくってますが……。
(なんかサー、次からはブリジストンのタイヤ、選びたくなくなったですよ)
久米さんもなぁ。
『ニュースステーション』の頃の切れ味もなく、下手すると権力者に迎合している感じすらあり、がっかりです。
玄関前の柱をパチリ。