(旧暦 閏弥生十日)

「これが最後の任務だ」

 いきなり何のフラグだっ!?
 と思ったら、OP前に退場してました。
 まあ、わざわざ「行方不明」扱いしてるので、後半か終盤にでも戻ってくるんじゃないかと。どういう形で、どういう立場でかは、ともかくね。
 案外、宇宙漂流してたところを、アセム大好きなゼハートが救出・保護してたりしてね(爆)。
(聞くところによりますと、アセム行方不明の経緯は小説版で補完されているとのこと。こういうやりかたは、本当にやめてほしい)



 アグレッシブなだけでなく、サムズ・アップまでするファンキーさも併せ持つ。
 そんな元気印満載な爺さん(『真マジンガー衝撃Z編』の兜十蔵爺さんに通ずる元気さですな)指導の元、スパロボを操って侵略者を討つ少年主人公。

 最初っから、このスタイルでやれば新世代ガンダムとして、低年齢層向けガンダムとして、成功したんじゃないかと思います。
 AGE-3 のコックピットでGボタンを叩く姿なんて、まさにスパロボ

 第一世代と第二世代の、あの深刻さの積み重ねがあるため、フリット爺さんのやってることが、『V』のハンゲルグ・エヴィンが息子にやったことと重なってしまいます。
 つまり、身勝手で独善的ってこと。

 いささか反抗気味でもあった息子の経験からでしょう。
 孫のことは巧みにコントロールしていますね。
 これが単に「仲良しの孫と爺ちゃん」ならいいのですが、フリットの腹の内を考えると……黒すぎます。

 制作の思惑としては、ファンキーなノリや、AGE-3 のシルエットと合体システムからして、『ZZ』を意識しているのは明らかです。AGE-1 がガンダムを、AGE-2 がZガンダムを意識していたようにね。
 ただ。「明るいガンダム」を目指した『ZZ』を真似て、キオ編を明るい展開にするのなら、それはダメでしょう。『ZZ』の明るい路線は失敗だったと富野監督も認めておられるはずです。だからこそ、すぐにシリアス路線に戻した。結果、『ZZ』は全編で統一感に欠けたチグハグ作品となったわけです。マシュマー、キャラ、グレミーら、キャラクターたちの激変ぶりは、そりゃー酷かった。スクリーンにフレームが入る「Zザク」も黒歴史でしょう(苦笑)。

『ZZ』のことは、ともかく。
 マジで、今回が『AGE』の第一話ならと本気で思いました。
 第一、第二世代については「かつて戦争が始まった」「爺ちゃんも父さんもMSパイロットだった」って程度にしてサー。
 それで、全編通して一貫して子供向けに徹したらいい。サンライズの子供向けアニメには小学校の一クラスが「地球防衛組」を名乗って侵略者と闘うという父兄が卒倒しそうなストーリもあるのですから、爺ちゃん大好きな少年が爺ちゃんのガンダムに乗って明るく闘っても問題ありません。



 あくまで『AGE』が深刻な侵略戦争を描くというのなら。
 前回の、あのクーデター(と呼べるほどハードでもありませんでしたが)を受けての恐怖政治を描いておくべきでしょう。
 フリット・アスノ司令が徹底的にヴェイガン狩りを行う弾圧政策。それこそ、ティターンズアロウズを思わせるような、ね。
 あの裏切り者の首相を逮捕したときのフリットの目の色からすれば、それくらいの強攻策はさせるべきです。
 にもかかわらず。
 キオ編の始まりは平和な社会でした。
 潜入していたヴェイガンが一斉蜂起しました。
 一瞬にして地球は連邦だけのものでは、なくなりました。

 脚本家は何をしたいんだ?

 ビッグ・リングも脆かったですなー。(棒読み)
 いやー、さすがはヴェイガンの迷彩技術ですなー。(棒読み)