不成就日 (旧暦 水無月十四日)

 f:id:mitaayanosuke:20210726083323j:plain
 『ジャヒー様はくじけない! 7』
 『ジャヒー様はくじけない! 7 特装版』
  特装版小冊子
  昆布わかめ/ガンガンコミックスJOKER


「様」作品が続きますな♪


 実に、前巻から一年と三ヶ月ぶり!
 これも武漢の影響か?

 しかし。
 待てば海路の日和あり。
 今月末からはアニメの放送開始。
 しかも!
 連続2クール!!
 楽しみですな~。

 特装版の付録小冊子には、いろいろな絵師さんのイラスト群と、作者さん描き下ろしの前日譚。

 そして。
 特装版と通常版で中身が違うことに、びっくり。
 具体的には、特装版と通常版とでカバー絵と口絵が交差しているのです。なので、どちらか一冊だけでイラスト両方とも楽しめる親切設計♪

 でも、やっぱり、こーゆー商法は勘弁してほしいです。
 辛抱ないから。(;^_^A

大暑 (旧暦 水無月十三日)

 f:id:mitaayanosuke:20210726082814j:plain
 『姫様“拷問”の時間です 6』
  春原ロビンソン・ひらけい/ジャンプ コミックス プラス


 もう姫様の住所、魔王城の牢獄でいいよ(笑)。

 子供トーチャーは尊い
 JKトーチャーも破壊力高し。

「これが若さか」の時点で王国に攻め入ったら、魔王様単騎でも楽勝そうなんですが。
 それをやらないのが魔王様。
 だから姫様も、子供だらけの城から脱走しない(爆)。

 ちなみにボウリングでの“スイカ泥棒投法”は意外とストライクが出る。
 と、私は『DAISUKI!』で学んだ。
 だってサー、当時はプロも目指しててリスタイで完全武装したヒデちゃんよりも、“スイカ泥棒”なおちゃんのほうがスコア良かったんだからー。

 そして、要注目!
 カバー折り返しにある、作画担当ひらけいさんの一言コメントが凄すぎます。
 ぬわんと「20kg痩せました」ですと。

中伏、大つち、三隣亡 (旧暦 水無月十二日)

 二ノ宮って、やっぱり両津勘吉ですよね。
 つか、あの作品そのものが“異世界こち亀”だよな。
 さしずめワニベは寺井さんか、バイク無しの本田くん。

 まあ両さんは、江戸っ子、体育会系、ヲタク、商人、しみったれ、生活破綻者、粘着質、ゴキブリ……などなど多重人格みたいなところがあって、エピソードによっては別人レベルで変わりますが。
 二ノ宮は、起業家としての両さん似ですね。つまりは悪徳商人であると同時に、どんな壁でもあらゆる手を使って乗り越える、タブー無しのアイデアマン。
 何せ両さんは、神罰でニワトリにされたら、神の所に乗り込んで神の弱みを握り恐喝するほどのパワフルさですから♪
 二ノ宮にも似たところがあって素晴らしい。最後に破綻・敗北するところも、まさに両さん(笑)。

己巳 (旧暦 水無月十一日)

 しつこく、招き猫のおさらい。



※ 丸〆猫(まるしめのねこ)
 浅草今戸で作られていた今戸焼の一つ。
 浅草神社(三社様)の境内で売られていたものが、アイテムとしての招き猫の元祖。
 横向きで上体だけこちらに向けて耳のあたりで手招きする三毛猫。目は小さな点レベル、さらに近年の物は三白眼。お尻のあたりに、○に〆の紋が入る。
 現代のヒット商品と同様、複数の業者で本家争いをしていたらしく「本丸〆」などの亜種があったそうな。

※ 古瀬戸猫
 古瀬戸焼の三毛猫。
 痩身で真っ直ぐ立ちに近い座りかたで、顔と言うか頬か顎あたりの低い位置で手招きしている。これも小さな三白眼。

※ 常滑
 招き猫のテンプレ、二頭身&つぶらな瞳の常滑焼。
 戦後間もなく(昭和二十年代)の誕生と思われ。
 三毛、黒、赤、金、右手、左手、小判の有る無し、手長、打ち出の小槌、三匹合体、両手招き、両手招き&千両箱踏みつけ、青い目の$招き……等々、バリエーションが多い。

※ 三河
 三河土人形の猫。
 吊り目と大きな耳とブチ柄(というか、ほぼ“お姫様カット”)が特徴。

※ 九谷猫
 豪華絢爛。
 まさに、ザ・九谷焼

※ 高崎猫
 陶磁器ではなく、この地の達磨と同じく張り子。



 発祥

 生き物としての招き猫は、豪徳寺説と花町説がある。
 豪徳寺の前を通りかかった彦根藩主が、寺の山門で招く猫に誘われて境内に入ったところ、落雷の難を逃れたという伝説。
 あるいは、人気花魁の愛猫が命がけで主を守ったという伝説。

 アイテムとしての招き猫は、今戸焼説(浅草神社説)と招き狐説の二つ。
 今戸焼きの丸〆猫は、↑のとおり、三社様の境内で売られていた様子が当時の絵で残されている。残念ながら今戸焼は絶滅。現行品は近年になって個々人の手で再現されたもので、産業としての再興には程遠い。
 招き狐は、招き猫より古くからあった客寄せの縁起物で、花町の茶屋で飾られていたという話。以前、書籍で読んだものの本の題名すら憶えておらず裏取りできない(汗)。

 ここからは批判的な文となるが事実だから仕方ない。
 浅草にある今戸神社を「招き猫発祥」とするのは無理がある。
 まず、今戸焼と今戸神社が、そもそも関係ない。「今戸の地にある」という共通点のみでは弱い。
 ↑でも触れたとおり、今戸焼の丸〆猫は浅草神社の境内で売られていたことが文献で証明されている。なので、今戸神社よりも浅草神社こそが「発祥」を名乗るに相応しい。
 今戸神社は「沖田総司終焉の地」も名乗っているが、実のところ、病身の総司を診ていた松本良順が当時の今戸八幡宮の地に住んでいた、だけとのこと。
 ということで、今戸神社の主張はすべて根拠希薄な「自称」に過ぎない。現実には、今戸神社は源氏ゆかりの八幡宮、というだけの素朴な神社だった、というのが正しいようで。
 これらについては、かつて書籍の記述を鵜呑みにして信じた自分を猛省する必要を常に感じております。
 にしてもなぁ。商魂は歴史をも上書きしようと見苦しくもがくのか……。

 ちなみに、豪徳寺今戸神社とも、頒布されている招き猫は常滑猫の外見をベースにした物であって、それぞれの言う発祥と無関係なデザインなのが苦笑モノどころか失笑モノですらあります。
 発祥がデマのレベルな今戸神社は論外として。
 豪徳寺彦根城とタイアップして「ひこにゃん」の招き猫を作ったらいいと思う。これなら由来とも合致するから。適正価格で出るなら、オイラは買うぞ。

百鬼夜行

 鬼門封じの最たるものと言えば、たぶん京都御所のあれですね。
 北東の角を凹ませて、角そのものを消す方法。これで鬼門が存在しない敷地となる。
 考えたものです。

 一般的には鬼門方向に聖なるものを置く。
 京都で言えば延暦寺、江戸なら日光東照宮

 個人宅でそこまでは、できないから、まあ普通にしておくのがベターでしょうか。
 つか、鬼門に社や祠を設置しておきながら、お世話をサボッたりしたら、かえって逆効果になりますし。

 気になるなら、鬼門に赤南天、裏鬼門に白南天を植えるか鉢植えを置くのが良いでしょう。

土用 (旧暦 水無月十日)

 競技場のデザイン……白紙リセット
 エンブレムのデザイン……盗作だから没
 五輪担当相……被災地軽視発言で実質的更迭
 組織委員会会長……女性差別発言で辞任
 楽曲……障害者への虐待問題によって全没

 そして緊急事態宣言下での開催。

 もはや呪われきった大会だな。
 それもこれも元はと言えば、石原都知事(誘致当時)のせいだ。

 テレ東『WBS』のコメンテーター氏が「もう開会式直前なのだから、ここまで来たら気持ちを切り替えて皆で五輪を成功させないと。それが責任というものだ」と頓珍漢なコメント吐いてて呆れました。
 五輪反対の国民が、どうして五輪の責任の一端を担ぐんですか? なら、強引に開催した結果、クラスター発生したら、反対派も責任負うんですか? 理解できません。リスクすべて賛成派だけで背負ってくれ。反対派を巻き込むな。
 識者がこんなだから、ガースーに「どうせ五輪が始まったら反対してた連中も含めて国民全員が浮かれる」とナメられるんですよ。

(旧暦 水無月九日)

 九字を破邪の攻撃呪文みたく思っている人が多いようですが。そう扱う作品も多いようですが。
 それ違いますから。

 九字は、何かしらの儀式を執り行う際に前もって結んで、儀式が終わると解くものです。
 つまり結界の構築が九字の目的。九字そのものに何かの効験があるわけではない。
 西洋魔術の「我が前方にラファエル、我が後方にガブリエル……」と同じ性質のものですね。

 なお「結ぶ」と言いました。
 巷では「九字を切る」というほうが知られていますが、これは早九字という略式のものです。例の、指刀で格子状に空を切るヤツですね。
 正式には九種類の印を次々と結ぶのが九字です。印というのは、映画やアニメで忍者がドロンとやるときのあれですよ。いや、佛様も結んでおられますけどね。
スケバン刑事III』の般若がやっていた型と用法が、けっこう正解に近いはずです。

 ちなみに、伊勢志摩の海女さんが魔除けとして着衣などに書いたり磯ノミに刻んだりしている「セーマンドーマン」の「ドーマン」は早九字をモチーフにしてはいるものの、あくまでも民間信仰なので、そこまでうるさく言わなくていいのです。